
2012年11月7日、株式会社IHIでは「榎本藻」からバイオ燃料を作り出す実験施設を公開した。「榎本藻」は品種改良を重ね、燃料生産に適するよう開発された藻、繁殖力が非常に大きなものとなっている。
(参考:仙台市、筑波大、東北大が石油を作る藻「オーランチオキトリウム」の共同研究推進の連携協定を締結)
image from IHI
IHIは、神戸大学発祥のベンチャー企業であるジーン・アンド・ジーンテクノロジーと共同開発した設備で「榎本藻」の実験を行う。
「榎本藻」は光合成により重油に近い成分のバイオ燃料を生成する。また繁殖力が大きく、1ヶ月後のバイオ燃料の生産量は従来種の10万倍になるとされている。
現在の実験ではリットル当たりの単価は1000円以上となり、石油に比べ10倍以上の価格になっている。今後は培養技術の改善、土地代金の安い海外生産などを検討していく。IHIでは2014年から、ジェット燃料のサンプル出荷を開始し、2020年度を目標に事業化を計画している。