
2012年11月28日、アタカ大機株式会社、住友電気工業株式会社、日立造船株式会社の3社は独自の高性能フィルターと紫外線殺菌装置を組み込んだ新型のバラスト水処装置「Ecomarine」の開発を行っていることを発表した。
(参考:中国製 「船舶バラスト水システム」が日本海事協会から初の認証)
image from アタカ大機
アタカ大機は、世界トップクラスのシェアを持つ海水電解技術を応用したバラスト水処理装置のメーカである。今回の開発では同社のノウハウと、住友電工のフィルター技術、日立造船の船舶技術を融合させバラスト水処理システムを製品化する。
同システムは「環境に優しい」をテーマとし、省電力、小型システムとして2014年度末までの完成及び型式承認を目指している。
開発の後は3社による合弁会社の設立を計画しており、2019年までバラスト水処理装置の累計受注額1000億円を目標としている。
バラスト水は船舶が安定して航行するために、船底に積載する海水である。この海水が国境を超え移動することで、環境被害、生態系への影響が国際的に懸念されている。国際海事機関(IMO)で「バラスト水管理条約」が採択された。
このため2009年からは、新規建造の船舶のバラスト水処理装置装着が義務付けられる。更に、2016年までには、全ての船舶に対し搭載が義務付けられることになる。