
5月26日、愛媛県で防水・防火のため蔵に使われる壁で、白と黒に装飾する「なまこ壁」が出土したと大洲市教育委員会が発表した。(参照:1月26日 文化財防火デー 法隆寺で防火訓練行われる)
Image from 大洲市
場所は大洲城天守閣の西側にある広場。なまこ壁はつくるのに手間を要するために武家や商家の屋敷で見られており、城郭で発見されるのは珍しいとされている。江戸時代の絵図では「御武具蔵」があったとされる場所から出ており、中には甲冑などがおさめられていた可能性が高い。
なまこ壁は四角い平らな瓦を並べて、目地(すきま)は漆喰で盛り上げて格子模様をつけて飾る。これが防火・防水の機能だけでなく見た目にも華やかである。市教育委員会が調査したところ、年代が異なる瓦が見つかった。このことから、今回のなまこ壁が修復されながら使われていたことが分かった。