オリックスが宮崎で初のホーム試合 変わりゆくプロ野球キャンプのメッカ

ドジャースも61年目に移転、巨人キャンプも60周年で変わりゆく宮崎

「以前ほど巨人を近く感じないんです」と宮崎関係者から聞いたことがある。恒例行事でもあったキャンプイン前の宮崎神宮への参拝も廃止された。そこでオーバーラップするのが、MLBドジャースのことだ。48年からフロリダ州ベロビーチでキャンプを行ってきたドジャース。グラウンドや宿舎など、街全体が一大キャンプ施設となり、ドジャータウンと呼ばれてきた。巨人、中日などNPBの多くの球団にも縁があった。しかし施設の老朽化も目立ち、08年、61年目にしてアリゾナ州へ移転した。なんの因果か、巨人宮崎キャンプも今年で60周年を迎えた。

 60年の月日は長い。長過ぎた春なのか、永遠に続く春なのか。キャンプ地決定には、経済、政治、気候、……など、多くのものが絡み合う複雑な事情もある。今後どうなるかは、誰にもわからない。

「サンマリンは素晴らしい施設ですよね。清武もそうですが、ここでだったらずっとキャンプをやりたい。宮崎はこれからですよ」

 黒木氏も西村ヘッドも同様のことを最後に語ってくれた。

 ここ宮崎の時計の針は、間違いなく進み続けている。試合前練習中、多くの少年野球チームの子たちが、オリックスベンチ前で写真やサインをねだっていた。その目は南国の陽射しに負けないほど、まばゆいほどに光り輝いていた。

 宮崎の野球の未来は、この日の気候のように澄み切っている。(山岡則夫 / Norio Yamaoka)

山岡則夫 プロフィール
 1972年島根県出身。千葉大学卒業後、アパレル会社勤務などを経て01年にInnings,Co.を設立、雑誌Ballpark Time!を発刊。現在はBallparkレーベルとして様々な書籍、雑誌を企画、製作するほか、多くの雑誌やホームページに寄稿している。最新刊は「岩隈久志のピッチングバイブル」、「躍進する広島カープを支える選手たち」(株式会社舵社)。Ballpark Time!オフィシャルページにて取材日記を定期的に更新中。

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