
日本女子代表(なでしこジャパン)は2日、アメリカ・コロラド州デンバーにあるディックス・スポーティング・グッズ・パークでアメリカ女子代表と国際親善試合を行い、3-3で引き分けた。高倉麻子新監督を迎えた新生なでしこの初陣は、ドロー発進となった。
なでしこジャパンはリオデジャネイロ五輪への出場権を逃したことで、佐々木則夫前監督が退任。後任には、世代別代表で結果を残していた高倉氏が指名された。新指揮官は初陣となるアメリカ遠征でメンバーを一新。初招集となる5選手を含めたフレッシュなメンバーで世界王者との対戦に臨んだ。
なでしこのシステムは4-4-2。GK山下杏也加、DFラインは右からDF有吉佐織、DF村松智子、DF熊谷紗希、そして初招集のDF佐々木繭。ダブルボランチはDF宇津木瑠美とMF阪口夢穂が組み、右MFに中島依美、左にこちらも初招集のMF千葉園子。2トップはFW大儀見優季とFW岩渕真奈が務めた。
新生なでしこは完全アウェーの中、最高の試合への入りを見せた。前半14分、右サイドで阪口から縦パスを受けた岩渕がドリブルを開始。DFに囲まれながらも、ミドルレンジから迷わず左足を振りぬくと、華麗な放物線を描いたシュートがゴール左隅に収まる。さらに同22分には中央でボールを持った有吉が右サイドの中島に展開。素早くクロスを折り返すと、大儀見がスライディングでDFの前に飛び込み、追加点を奪った。
ただアメリカもこのままでは終わらない。徐々に反撃態勢を整えると、前半27分、カウンターから右サイドに展開すると、MFマロリー・ピューがマイナスに折り返す。後ろから走り込んだFWアレックス・モーガンが豪快に蹴り込み、1点を返した。ボールウォッチャーになってしまった日本のDFラインは対応できなかった。