【芸能界クロスロード】


 芸能記事が華やかだった昭和の女性週刊誌。毎週のプラン会議では、苦肉の策で新聞のラテ欄からドラマの共演者を選び、根拠もなく「交際している」とプランを出す記者もいた。

共演だけの接点で交際はあまりにむちゃだったが、今の時代ならかなりの確率で当たりそう。そんなことを思い出すほど共演をきっかけに結婚する俳優が相次いでいる。


 今年も山田裕貴西野七瀬高橋一生飯豊まりえが結婚を報告。両カップルともドラマ共演をきっかけに交際。女性誌風に表現すれば「愛を育んでいた」ことになる。


 現在進行形で愛を育み中のカップルの途中経過も報道されている。

2年前から交際を伝えられていた人気俳優同士の山崎賢人広瀬すず。週刊文春で、明け方に2人がラーメンを一緒に食べている様子を報じた。すでに同棲状態にある2人。お互い俳優業は順調。障害もなく結婚も時間の問題だろう。


「女性セブン」は新たなカップルの話を伝えている。

現在、放送中のドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」に主演している朝ドラ女優の杉咲花と、共演者の若葉竜也が熱愛中と報道。


 こちらもラーメン店で仲良く横に並んで食べる姿や、杉咲の住むマンションを訪れる若葉を捉えている。若葉が部屋への出入りの際、周囲をしきりに警戒している様子から警戒心は強い。


 芸能関係者は「主役を張れる杉咲のほうが現段階では俳優として格上。結婚までには障害も出てくるだろうし、まだ時間がかかるのでは」という。中間報告が待たれる。

それにしても両カップルに共通なのがラーメン屋デート。個室の店を選ばないことにオープンな交際がわかる。昭和は「個室で焼き肉を食べているカップルは付き合っている確率が高い」という格言もあったが、令和は、ラーメン屋が要マークか……。


 交際発覚した際の事務所の対応も変化が見られる。最近は「プライベートなことは本人に任せています」と判で押したよう。突き放したようにも聞こえるが、事務所の本音だという。


「不倫でない限り恋人ができても自然。今の時代、私生活まで厳しく管理するほうがタレントから反発を買う。実際、報道で交際を知ることも珍しくない。仮に発覚しても仕事に影響はない。事務所が口を挟まないことで、俳優との良好な関係も保てる」(芸能関係者)


 事務所の管理が緩くなっただけでなく、「目の上のタンコブ」だった芸能メディア側にも変化が起きている。かつて、熱愛は週刊誌のかっこうのネタだったが、最近の女性誌の表紙を見てもビッグネームの俳優の名は減り、代わりに表紙を飾るのは大谷翔平選手と皇室の話。

芸能ニュースなどすでに蚊帳の外になっている。


 週刊誌→スポーツ紙→ワイドショーの流れも止まり、拡散する心配もない。行き場を失った週刊誌ネタはネットに流れる。「熱愛はファンか、芸能ネタ好きが見ている」といわれる世界。「スキャンダルでも騒がれるうちが花」といわれ、大きく取り上げられることは人気の証明だった話など、「誰もそんなこと思っちゃいない」と笑われるのがオチ。


 令和の芸能界は恋愛しやすい環境になった。

伸び伸び恋愛を謳歌する若手俳優。健全な芸能界になったのかもしれない。


(二田一比古/ジャーナリスト)