2023年に大麻取締法違反容疑で逮捕・起訴され、執行猶予中の永山絢斗(35)が9月2日に所属事務所「パパドゥ」を退社、独立すると発表した。同年9月に永山に懲役6カ月(執行猶予3年)の有罪判決が下された後も、「パパドゥ」は「弊社所属の俳優として可能な限り支える」と献身的なコメントを公表していただけに、独立は芸能関係者を驚かせた。


「永山の現場復帰を巡って、本人と所属事務所との間に軋轢が生じたのは間違いないでしょうね。事件から1年経ち"十分にペナルティは受けた…"と考える永山と、"まだ禊は終わっていない"と考える事務所と齟齬があった可能性は否定できないと思いますよ」(芸能関係者)


 芸能人の薬物事件といえば、2019年11月に麻薬取締法違反で逮捕・起訴された沢尻エリカ(38)や、2020年9月に大麻取締法違反で逮捕、起訴された伊勢谷友介(48)が記憶に新しい。


 薬物事件からの復帰といえば、2019年6月に麻薬取締法違反で逮捕・起訴されたピエール瀧(57)のように、事件から1年半足らずの執行猶予期間中に映画撮影に参加する場合もあるが、執行猶予期間を終えてから活動再開するケースの方が多い。


 そのピエール瀧について取材を進めていけば、関係者から「類まれな彼の才能を埋没させるわけにはいかない。彼以外のキャスティングは考えられないと思わせる魅力がある」という声が聞こえて来るが、永山の周辺でも同じような意見が聞かれる。17年間も世話になった事務所を執行猶予期間中に辞めて"見切り発車"しても十分にやっていける自信が永山にはあったのだろう。


 具体的な作品でいえばシーズン3まで続いている『コールドケース~真実の扉~』(WOWOW)。主演の吉田羊にとってバディの永山は欠かせない存在となっており、既にシーズン4製作の情報も流れている。また商業的に当たり役といえるのは、シリーズ3作品で興行収入の合計が約95億5000万円という『東京リベンジャーズ』(ワーナー・ブラザース)で、こちらも待望論が尽きない。さらに永山の追い風になっているのが綾野剛(42)の成功だ。


■綾野剛の最新作『地面師たち』は6週連続でテレビ部門視聴ランキング第1位


 綾野は2022年6月期の『オールドルーキー』(TBS系)オンエア直前に、私生活に関して、暴露系YouTuberから激しい攻撃を受けた。少し前ならおかしな噂が立った芸能人は、真偽を問わず露出が激減したものだが、綾野でいえば、豊川悦司(62)とダブル主演を務める最新作の『地面師たち』(Netflix)が6週連続テレビ部門視聴ランキング第1位をキープしている。

"すねに傷持つ"役者たちは、地上波で敬遠されても、逆に世界中に視聴者を持つ配信や劇場版で十分活躍の余地を残す時代になった。


 あの薬物事件から約1年3カ月。静かに動き始めた永山はどんな演技を見せてくれるのだろうか。


(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)


  ◇  ◇  ◇


 芸能ジャーナリストの城下尊之氏によると、不倫に溺れたり薬物事件を犯した人より、“ハレンチ罪的”な行動が知れ渡った人の方が芸能活動を続けることが難しいのだという。●不倫や違法薬物より復帰が難しいスキャンダル 人は芸能人のハレンチ騒動をなかなか忘れない…もあわせてどうぞ。


編集部おすすめ