「人気投票になっては絶対にいけない。国の将来を間違えることになる」


 自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で河野太郎デジタル相(61)を支援する麻生太郎副総裁(83)が、こんな発言をしていたという。

麻生派に所属しながら茂木敏充幹事長(68)の支援を決めた参院議員が、7日に宇都宮市で開かれた茂木の総決起大会で明らかにした。


「次の総裁に誰がふさわしいか」という人気投票のような世論調査の結果への皮肉か、河野の不人気ゆえの負け惜しみか。現状、世論調査ではトップ争いを石破茂元幹事長と小泉進次郎元環境相(43)、3位に高市早苗経済安保相(63)という順で、河野は4、5位やそれ以下に沈んでいる。麻生はキングメーカー脱落必至、政界引退も囁かれるほどの落ち目だが、麻生発言を深読みする自民党関係者はこう言う。


「人気投票がダメというのは『進次郎はNO』という意味でしょう。麻生さんは近しい周辺に『進次郎が総理総裁になったら亡命する』とまで言っているそうです。総理経験者として、進次郎さんの政治経験の浅さが不安なのは当然ですが、それ以上に問題なのは、進次郎さんのバックにいるのが菅義偉前首相(75)と武田良太元総務相(56)だということ。特に、同じ福岡県が地元の武田さんとは犬猿の仲です。地元の地方選挙を含め、常に対立してきた。麻生さんは、武田さんを利することだけは絶対に許せないはずです」


■決選投票が下馬評通り「石破vs進次郎」なら…


 自らの政権時に“麻生降ろし”に走った石破とは長年の確執があるといわれてきたが、総裁選の勝者が1回目の投票で決まらず、決選投票が下馬評通り「石破vs進次郎」なら、究極の選択で麻生は石破に乗るのか。


「岸田派は決選投票で石破さんに乗る可能性が高い。岸田首相ひとりにキングメーカーの座を奪われるくらいなら、麻生派の票を石破さんに乗せて恩を売るかもしれません」(前出の自民党関係者)


 どこまでも醜い権力争いで懲りない面々。

たとえ麻生が本当に亡命しても、国民は嘆かないだろう。


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 麻生派の「裏金疑惑」が拡大し、派閥領袖・麻生太郎副総裁の「政界引退説」まで浮上。●関連記事『麻生太郎氏に「10月政界引退説」 派閥の「裏金疑惑」拡大で窮地…気づけば孤立無援』で詳報している。


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