昨年12月に急逝した中山美穂(享年54)の「香典に関するトラブル」が話題になっている。今年4月に開催され、約1万800人が参列した「お別れの会」を巡って、主催者側が集めた香典が、遺族に渡っていないと「週刊文春」が報じているもの。
記事によれば、会を主催していた生前の中山美穂の所属事務所だったビッグアップルと妹の中山忍(52)との間で、会の運営費を差し引いた香典の受け渡しなどを巡り、一悶着起きているようだ。背後には、美穂と金の問題で断絶していたという母が相続人であるかどうかなど複雑な問題も関係しているようで、同社の鈴木伸佳社長と忍双方の意見はすれ違っているように見える。
この問題の行方については不明だが、記事中で図らずも明らかになったのが、忍のデビュー当時のビッグアップルとの因縁。“美穂から聞いた中山家の話”として、記事中で同社の鈴木社長がこう話している。
「あの家族のロジックは、(中略)忍さんの芸能活動がうまくいかないのもお姉ちゃんのせい。デビューのときに(ビッグアップル側に)邪魔されたと思っている。それは中山美穂の妹として大々的に売り出そうとしたテレビ局の人間に、(ビッグアップルと関係が深いバーニング会長の)周防(郁雄)さんが『美穂の名前を使うな』と言ったことがあったからです。そんな家族に中山さんは『全部私が悪いんだって』と傷ついていた」
ビッグアップルは1985年、美穂が歌手デビューする際にバーニングから暖簾分けするかたちで設立された会社だが、忍のデビューの際、大本であるバーニングの周防郁雄前社長(84)が、「美穂の名前を使うなとテレビ局に言った」と明言しているのだ。スポーツ紙芸能記者はこう話す。
「この手の話は親子売り、兄弟姉妹売りをどうするか決める際、どこの事務所でも出てくるものですが、周防さんの“鶴の一言”が存在していたということです。芸能記者たちはみんな『赤坂参り』して、こうした“ドンの意向”を気にしていたんです」
すでに周防郁雄前社長は会長職に退いているが、同じく先日、急逝したケイダッシュの川村龍夫氏(享年84)ら「芸能界のドン」たちは、こうして業界に絶大な影響力を行使していたというワケだ。
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高齢化して第一線を退く「芸能界のドン」たち。