PCR検査「目詰まり」の原因 保健所相談員は未経験者でマニュアル対応

PCR検査「目詰まり」の原因 保健所相談員は未経験者でマニュアル対応
「1日2万件」には全然届かず…(東京都千代田区が報道陣に公開したPCR検査のデモンストレーション)/(C)共同通信社
 新型コロナウイルス感染の有無を調べるPCR検査の件数が一向に増えない。安倍首相は「1日2万件に拡充する」と言い続けているのに、4月中は1日5000~8000件というレベル。30日も参院予算委員会で追及され、安倍首相は「さまざまな目詰まりがある」と答弁せざるを得なかったが、その原因はPCR検査を実施する保健所の態勢にありそうだ。

〈未経験◎時給1000円〉〈公的機関で電話受付のお仕事です!!〉――。4月23日付でネット上にこんな求人広告が出ている。〈仕事内容〉の項目には、〈市民や医療機関からの新型コロナウィルス感染症に関する様々な質問や相談に電話で回答していただきます〉と記されている。場所は千葉市内の千葉市保健所だ。市の医療政策課によると、保健所内に設置した電話相談窓口の相談員の募集を人材派遣会社に委託したという。

 未経験者に相談員ができるのか。医療政策課は「『マスクがない』といった一般的な相談以外の医療分野の相談については、保健所内の専門職員に電話を回して対応している」と回答。「他の自治体も同じ態勢で、特に問題はない」と話したが、相談する側は不安だろう。相談員は職員から事前レクチャーを受け、マニュアルを配布されるという。

■厳しすぎる「フローチャート」

 そのマニュアルも検査を阻む要因になっている。共産党の小池晃参院議員が4月10日、ツイッターに、横浜市の〈帰国者接触者相談センター〉のマニュアルを投稿。その内容がすごい。〈風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上〉などの設問に対し、〈該当する〉〈該当なし〉で次の行き先が変わる「フローチャート」になっているのだが、〈COVID-19確定例との濃厚接触歴〉〈発症前14日以内に、COVID-19の流行地域に渡航/居住〉といった5段階もの厳しい条件を満たさないと、PCR検査の対象にはなれないのだ。

 これじゃあ検査件数が増えないわけだ。

「相談員が専門家から助言を受ける態勢になっているのでしょうが、単純にマニュアルに沿って機械的に検査の必要性を判断できるのか。しっかりとした対応ができているのか疑問です。検査の件数を増やすには、政府がこれまでの対応の誤りを認め、別の方向性をしっかり打ち出すことが先決。でないと現場は変わりません」(小池晃議員)

 視察に同行した職員の感染が確認され、シレッとPCR検査を受けた西村経済再生相も、厳しいフローチャートをかいくぐったとでもいうのか。

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