スマートフォンが一気に普及して、誰でも簡単に写真を取ることができるようになった現代。それと同時に進化しているのが画像編集アプリです。
確かに「あとここだけ削除できたら」「この背景だけ入れ替えたい」といった細かい要望に対応するためには、フォトショップのようなプロ向けのソフトウェアが必要です。しかし、友人との集合写真を遊びで別の背景に合成したいだけなら、そんな高価なソフトを買う気にはならないですよね。
そこで、「フォトショップを持っていない人に便利なツール」と海外メディアに注目されているのが、画像編集サービスの「Remove.bg」です。

Remove.bgは、AI(人工知能)がアップロードされた画像(どのサイズでも大丈夫)から人物を識別し、背景部分を切り取って透過処理してくれるテクノロジー。トップページで簡単にファイルを選択してアップロードすると、一瞬で人物を切り取ってくれます。

もちろん、マシーンラーニングによる自動処理なので、その加工技術は完璧ではありません。例えば、腕と身体の間の隙間や脚の間に複雑な背景が入り込むときは、きれいに切り取れないようです。犬を抱きしめている人物の写真は、「人間がいないようです」というメッセージが表示され、切り取ってもらえませんでした。

それでも、Remove.bgは多目的に使うには十分な精度を有しています。複数の人物が写真に写り込んでいても問題ありません。


本サービスは透過処理をしてくれるため、そこで処理した画像(できあがりのサイズは500×500)は、自分が現在使っているソフトを使って別の画像に貼り付けることもできます。
気になるプライバシーについて、Remove.bgは安全な暗号を使って画像を処理しています。加工された画像はユーザーがダウンロードしたら約1時間以内に削除されるうえ、ほかの目的には使用されません。また、ユーザーのデータがAIの訓練に使われることもないそうです。
Remove.bgは、以前ご紹介した「Let’s Enhance」を連想させます。こちらは写っていないものを復元することで画質を改善してくれる無料オンラインサービスでした。両者のようにブラウザ上で使える写真加工サービスが話題になるのは、一般庶民の間で画像の編集・加工が広まっていることを象徴していますね。画像の背景を変えたい方はRemove.bgを試してみてください。
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