2026年5月24日午前3時(日本時間同4時)ごろ、フィリピン・ルソン島中部パンパンガ州アンヘレス市で建設中だった9階建てビルが倒壊し、日本人旅行者も利用する隣接の格安宿「ウォーキンズ ホテル(Walkins Hotel)」、旧名「Orsu Hotel(オルス・ホテル)」が巻き込まれた。現地当局によると、マレーシア人観光客1人の死亡が確認された。
日本人の死傷者は現時点で報告されていない。市の緊急調査では、許可を得ていない「10階部分のプール」の違法増築が崩壊の引き金となった可能性が浮上している。

その他の写真:現地在住の桜田和也さん提供写真

 現地在住の桜田和也さんの連絡や地元メディア報道によれば、死亡したのは隣接施設に滞在していた51歳のマレーシア人男性で、瓦礫の直撃を受けたとみられる。これまでに外国人観光客2人を含む計26人が救出・脱出したが、日本人被害の情報は確認されていない。

 違法な「10階プール」増築

 当初の建築許可は「9階建てコンドミニアム・ホテル(コンドテル)」で、2026年後半の完成を予定していた。しかし施工業者は許可外の「10階部分」を付け足し、最上階にプールを建設中だったことが判明。未完成の構造体に過度な重量が加わり、前夜の豪雨(1時間44ミリ)による地盤の緩みが重なり、自重崩壊した可能性が高い。市当局は施工業者を特定済みだが、刑事告訴を視野に法的整合性を精査中で、会社名は公表していない。

 現場の惨状と救助難航

 桜田さん提供の追加写真では、ホテルの側壁やベランダが瓦礫で激しく損傷し、奥の「CONNELL’S」看板下の一帯は原型を留めないほど押し潰されている。倒壊した電柱から外れた変圧器や切断電線が散乱し、救助活動の障害となっている。

 行方不明者多数

 瓦礫下には15~40人が取り残されているとみられ、主に建設作業員が簡易宿舎で就寝中に被災した。軍・警察・消防が大型重機と手作業で救助を続けている。


 今回、建設中のビルの崩壊の巻き込まれた「ウォークインズ・ホテル(Walkins Hotel)、(旧オルス・ホテル)」は、東南アジア最大級の格安ホテルチェーン「RedDoorz(レッドドアズ)」のグループ傘下に入り、2026年1月リブランディングオープンしたばかり。

 既存の建物をベースとしつつ、同グループの厳格なサービス基準を導入したことで、ローカルホテル特有の品質のばらつきを解消。宿泊客への安心感と利便性の提供を目指している矢先だった。
【編集:EULA】
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