2026年9月7日、現地インドネシアの国営通信社アンタラ(ANTARA)などが伝える最新情報によると、インドネシア「悪魔の火山」アナック・クラカタウが大噴火──首都ジャカルタは灰に沈み、空港8カ所が閉鎖。17万人が足止めの異常事態だ。


【その他の写真:イメージ】

スンダ海峡に浮かぶ“悪魔の落とし子”──アナック・クラカタウ山が突如として牙を剥き、首都ジャカルタの空を灰色の死の雲で覆い尽くした。

噴火は9月4日23時07分から6日0時04分まで断続的に続き、6日にはさらに2度の爆発的噴火が発生。火山灰は上空2万フィートから5万フィートにまで達し、風に乗ってジャカルタ、バンドン、バンテン州へと怒涛の勢いで拡散した。

■ 空の玄関口が次々と沈黙
火山灰は航空機のエンジンを瞬時に殺す“空の毒”。インドネシア運輸省は安全確保のため、主要空港を次々と閉鎖した。

閉鎖された空港は計8カ所──

スカルノ・ハッタ国際空港(CGK)

ハリム・ペルダナクスマ国際空港(HLP)

ラディン・インテンII空港(TKG)

フセイン・サストラネガラ空港(BDO)

ブディアルト・チュルグ空港(RTO)

ポンドック・カベ空港(PCB)

タウフィック・キエマス空港(TFY)

アトゥン・ブングス空港(PXA)

中でも最大の衝撃は、首都の玄関口・スカルノ・ハッタ国際空港の完全停止だ。
同空港では 964便以上が欠航・遅延し、約17万人 が行き場を失った。

ロビーには床に座り込む家族連れ、怒りを隠せない外国人観光客、途方に暮れるビジネスマン──混乱はまさに地獄絵図である。

■ 市民生活も麻痺
火山灰は空だけでなく地上にも襲いかかった。
西ジャワ州やバンテン州では学校が休校となり、漁師は視界不良で出漁を断念。高速道路では車がノロノロ運転を強いられ、市民は目や鼻の痛みを訴えた。

警察と救援隊は路上でマスクを配布し、「外出を控えよ」と緊急警告。

街はまるで戦時下のような緊張感に包まれた。

■ 政府が“空の水洗い”作戦を発動
国家防災庁(BNPB)は、火山灰の雲を人工降雨で洗い流すという大胆な作戦に踏み切った。
航空機から雲凝結核を散布し、強制的に雨を降らせて灰を地上へ落とすというものだ。
「十分な雨が降れば市民生活を脅かす灰を除去できる」と当局は強調する。

■ 津波の恐怖──しかし当局は「兆候なし」
アナック・クラカタウといえば、2018年の山体崩壊による津波で429人が死亡した“血塗られた火山”。
今回も住民の恐怖は頂点に達したが、地質局は「現時点で津波の兆候はない」と説明している。

■ 火山の機嫌次第──復旧の見通しは立たず
インドネシアは環太平洋火山帯の中心に位置する“火山大国”。
当局は24時間体制で監視を続けているが、空の交通網が完全復旧するには、アナック・クラカタウという“暴れ火山”の機嫌が収まるのを待つしかない。
【編集:af】
編集部おすすめ