軽くてふたが付いている飲料用のペットボトルは、外出先で便利な存在です。

だからこそ、飲み終わって空になった後、新たに飲み物を移し替えて水筒のように使っている人も多いのではないでしょうか。

ペットボトルのリサイクルになるイメージがあるかもしれませんが、実は意外なリスクもあります。

飲料メーカーとして知られるサントリーホールディングス株式会社(以下、サントリー)の公式サイトから、知っておきたい情報を紹介します。

ペットボトルは1回のみの利用が原則

サントリーは公式サイトで、空になったペットボトルを再利用するリスクを指摘。その理由について以下のように説明しています。

ペットボトルは、中味をお手元までお届けし、お召し上がりいただくまでの1回使用を目的として設計されています。
また、ペットボトルのPETという素材は熱に弱く、熱消毒ができませんので、衛生面や耐久性の問題から再利用はおすすめしておりません。


サントリー ーより引用

ペットボトルは、直接口を付けて飲む機会が多いもの。飲料の種類によっては、口を付けた瞬間からどんどん雑菌が繁殖する恐れがあります。

「熱消毒ができなくても、洗剤で洗えば…」と思う人もいるかもしれませんが、飲み口の小さなペットボトルの内部を完璧にきれいにするのは難しいもの。専用ブラシを使ってきれいにしたつもりでも、細部に残った汚れから雑菌が大量に繁殖する恐れがあります。

ペットボトルには、複雑な形状をしているものも少なくありません。洗浄後の内部を完全に乾燥させるのも困難です。繰り返し使えば使うほどリスクは上昇するので、避けてください。

『水筒として再利用』以外のNG行動とは

ペットボトルの再利用に注意して 理由に… 「反省」「絶対しない」
ペットボトルの水

※写真はイメージ

サントリー公式サイトでは、飲み物の詰め替え以外にもペットボトル再利用に関する3つのNG行動を伝えています。

・熱いものを入れる

・凍らせる

・飲料以外のものを入れる

熱いものを入れたり凍らせたりすると、ペットボトルが変形・破損する恐れがあります。中身が漏れ出し、火傷やケガをするリスクもあるので絶対に避けてください。ペットボトルにお湯を入れ、湯たんぽ代わりに使う人もいますが、これも危険な行動です。

ペットボトルを使って、洗剤を詰め替えたり汚水を一時保管したりしている人もいるでしょう。しかし、ペットボトルは『飲料用』というイメージが強いアイテム。誤飲リスクは無視できません。

家族みんなの健康を守るためにも、正規以外の使用法は避けたほうがよいでしょう。

何の問題も生じていないペットボトルを、たった1回の使用でゴミにするのはなんだかもったいないと感じる人も多いのかもしれません。しかし、再利用のデメリットも決して忘れてはいけません。

もったいないと思うからこそ、正しい形で回収し、リサイクルするのが一番だといえそうですね。

[文・構成/grape編集部]

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