野球嫌いを増やす、少年野球の過酷な実態

野球嫌いを増やす、少年野球の過酷な実態
Graphs/pixta
◆未来の球界を支える子どもたちを壊す少年野球の環境

 ’18年のプロ野球観客動員数は250万人を超え、実数発表を始めた’05年以降では過去最高を記録。しかし、未来の球界を支える少年たちをとりまく環境はあまり芳しくないようだ。

 少年野球で特に問題視され、早急に改善しなければならないとされているのは、選手である子供の肘や肩を酷使せざるを得ない状況だという。野球ライターの菊地高弘氏に話を聞いた。

「少年野球は昔に比べて試合数が増加しました。基本的にどのチームでもうまい子が1人で投げ続けるので、ケガのリスクは高まります。大抵の子供はマウンド上で『まだ行けるか?』と聞かれたら、『行けます』と言ってしまうものなのです。強制的に球数を区切ることが必要だと思います」

◆球数で降板してもポジション変更するだけ

 だが、いかに野球に熱心でも相手はまだ子供。結果、少年野球界では球数制限が導入されることになったものの、降板後にほかのポジションに移ることも少年野球では珍しくはない。そのため、球数制限で降板後にさらに“投球”してしまうケースも。また、「熱心な親問題」もあるという。

「のびのび野球を楽しむチームに入っても、負け続けると親が『厳しくしないと勝てないから、厳しく指導を!』という矛盾した発想になります。そして親が熱心になり子供に負担を与えるのです」

◆移籍したら試合に出られない?

 こうした雰囲気に馴染めず、ほかのチームへ移籍しようにも“暗黙のルール”がそれを阻む。子供が少年野球経験者の親に聞いた。

「ものすごい体育会なチームの雰囲気が馴染めず、移籍しようとして別のチームの監督に話をしたら、『移籍は可能だけど1年間試合には出られません』と。リーグで決められたことではなく、昔からの慣習だと言われました」

 結局、息子さんはチームに馴染めないまま野球をやめてしまったという。親や監督に振り回される子供たちを救わなければ、野球界の衰退だけでなく、子供たちの将来が危ぶまれる。

― 社会的弱者を救え! ―

あわせて読みたい

HARBOR BUSINESS Onlineの記事をもっと見る 2019年6月3日の経済記事

\ みんなに教えてあげよう! /

新着トピックス

経済ニュースアクセスランキング

経済ランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る

国内の人気のキーワード一覧

新着キーワード一覧

このカテゴリーについて

経済、株式、仕事、自動車、金融、消費などビジネスでも役に立つ最新経済情報をお届け中。