
JR渋谷駅から歩いて数分の場所にある桜の名所・桜丘。
平成最後の春となったこの春にも桜は変わらずにその美しさを見せてくれたが、その周囲は去年とは少し違っていた。
この渋谷区桜丘(桜丘口)地区は2期に亘る大型再開発が控えており、桜並木からは立ち退きで「ゴーストタウン」と化した街並みが見える。この桜並木のある場所も近い将来の再開発が予定されており、街の姿は一変することになる。
桜丘地区の再開発は、昨年完成し、東横線のカマボコ屋根や渋谷川が復活したことで話題となった「渋谷ストリーム」や、この秋に1期開業を迎える予定である渋谷一の超高層ビル「渋谷スクランブルスクエア」などに比べると地味な印象であるが、その開発面積は非常に広大で、何と「東京ドームよりも広い面積」が町ごと消えることになるという。
果たして一体どういった再開発がなされるのであろうか。
◆東急、桜丘を「大改造」――消える「個性的なまち」
桜丘地区の大型再開発「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」(以下「1期」再開発とする)は2005年ごろから計画されていたもので、2008年に再開発準備組合が、2015年に再開発組合が設立された。2018年11月には1期再開発地区の西側隣接地で2期再開発として「ネクスト渋谷桜丘地区再開発準備組合」が設立されており、2段階に分けて再開発がおこなわれることになる。