今回の式典では米韓及び北朝鮮首脳と教団との緊密ぶりも顕示された。世界日報創刊30周年式典では韓国の文在寅大統領からの祝賀映像が流され、教祖夫妻の生誕式典においては、アメリカのドナルド・トランプ大統領夫妻からの祝賀メッセージが読み上げられ、ディック・チェイニー米元副大統領によるビデオメッセージも上映された。
同式典では1月30日に北朝鮮の金正恩委員長から委任を受けた金英哲副委員長による祝賀メッセージが紹介、「男性の象徴バラ100本と女性の象徴百合77本」で拵えた花輪が披露された。司会を務めた尹鍈鎬(ユン・ヨンホ)世界宣教本部事務総長兼総裁秘書室副室長は平壌での平和サミット開催に言及した。
現在の教団の覇権を握る総裁秘書室において鄭元周(チョン・ウォンジュ)総裁秘書室長とヘゲモニー争いを繰り広げる尹鍈鎬は、韓鶴子の養子として韓尹鍈(ハン・ユンホ)となる計画を立てているとされる。
◆晩節を汚す日本の元政治家たち
では日本からは誰がVVIPとしてこれらの教団イベントに参加したのか。
World Summit 2020の「世界平和頂上連合」(ISCP=International Summit Council for Peace)の総会には伊達忠一前参院議長が出席したものの、壇上からスピーチを行った際に韓鶴子を「真(まこと)の母」と呼称すべき箇所で「しんの母」と読んでしまう失態。鮮鶴平和賞受賞式と成婚式典には大野功統元防衛庁長官が参列、韓鶴子総裁の自叙伝発刊記念式典では柳本卓治前参議院議員が同自叙伝日本版の贈呈式を行った。