
10月末のことだが、全米レコード協会(RIAA)から要請があり、GitHub が youtube-dl というソフトウェアを削除したということが、プログラマーの間で話題になった(TechCrunch Japan)。
youtube-dl は、Youtube などのサイトから、動画をダウンロードするためのコマンドラインプログラム(ウィンドウの表示なしで利用するプログラム)だ。プログラムは Python で書かれており、UNIXユーザー(Linux、macOSなど)はソースコードから利用でき、WindowsユーザーはEXEファイルをダウンロードして利用できる。対応サイトは1000以上あり、ニコニコ動画などもある(youtube-dl)。
パブリックドメインのコンテンツのダウンロードに便利なツールだが、著作権で保護されているコンテンツもダウンロードできる。つまり、問題のない使い方もできるが、問題のある使い方もできるプログラムというわけだ。
youtube-dl の正当な利用方法としては、「ファイルをダウンロードしたあと、アクセシビリティのために再生速度を変更する」「人権闘争における証拠の保存」「ジャーナリストのファクトチェックの支援」「クリエイティブコモンズライセンスまたはパブリックドメインの動画のダウンロード」などがある。
全米レコード協会は、この youtube-dl を、技術的保護手段を回避し、使用の許可なく録音物を複製および配布するソフトウェアとして削除要請をした(GitHub)。