
◆「桜を見る会」取材記者の印象に残った官邸職員の一言
この問題を考えるにあたっての格好の素材が「桜を見る会」だ。大手紙は毎年、「桜を見る会」を取材しており、有名人に囲まれた安倍晋三首相(当時)の写真や、安倍首相が詠んだ句などを紹介してきた。しかし、功績・功労のある方々をお招きする会であるという本来の趣旨から逸脱し、安倍首相らが後援会関係者を数多く招待する場となっていたことは、報じてこなかった。
それを報じたのは、「しんぶん赤旗」の日曜版2019年10月13日号だった。その内容は同年11月8日の参議院予算委員会における日本共産党・田村智子議員の質疑で取り上げられ、ツイッター上で話題となった。毎日新聞統合デジタル取材センターによる翌日のデジタル記事がネットでの反響を受ける形で質疑の内容を詳しく伝え、民放のワイドショーなどでもくり返し取り上げられていく展開となった。
●【全文公開!】桜を見る会スクープ第一弾、安倍後援会御一行様をご招待、税金でおもてなし(2019年10月13日号スクープ)(しんぶん赤旗)
●「「税金の私物化では」と批判あふれる「桜を見る会」 何が問題か 国会質疑で分かったこと」(毎日新聞2019年11月9日)