フリー記者を排除し、事前通告された質問と再質問禁止。これが罷り通るのが日本の政治報道の現実



 その建前は「記者会が会見を運営する」としているが、実際は官邸報道室に丸投げしている。参加資格の決定も、実務上は「すべて報道室がやっている」(在京紙記者)のだ。

◆記者クラブを解体・廃止しなければ、国際標準の会見はできない

 菅首相は日本学術会議の会員の選考方法が「会員などの推薦制で、偏っていて多様性に欠ける」と批判し、「既得権益だ」とまで批判している。しかし、自身の足元の「内閣記者会」のメンバーの選任こそ悪しき前例の踏襲、既得権益そのものではないか。

 安倍前首相はコロナ禍に関して計9回会見を開いた。昨年2月29日の会見の一方的な打ち切りに江川氏が「まだ質問があります」と抗議したことで、3月14日からフリー記者枠の記者の質問が認められた。安倍首相会見で、フリーが7年半で初めて質問ができたと評価する向きがあったが、筆者は「記者クラブの廃止なしに、首相会見のオープン化は絶対に実現しない」と言ってきた。

 記者クラブ制度を解体・廃止し、海外諸国と長野県庁・鎌倉市役所にある広報(メディア)センターを設置することによって、日本の首相「記者会見」も国際標準に達するはずだ。次期衆院選で「記者クラブ」廃止の是非が争点の一つとなることを期待したい。

<文・写真/浅野健一 菅首相会見写真/首相官邸のウェブサイトより>

【浅野健一】
あさのけんいち●ジャーナリスト、元同志社大学大学院教授

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