撤退したはずの大連「王将」が復活!? 元関係者が立ち上げた店がオープン

撤退したはずの大連「王将」が復活!? 元関係者が立ち上げた店がオープン
『嘉和屋 風光街店』として復活した元餃子の王将 風光街店

 昨年10月31日に中国大連からの撤退を発表し、翌11月には全店閉店した『餃子の王将』が店名を変えて密かに復活した。

 餃子の王将を運営していた王将餃子大連餐飲有限公司の元関係者たちが、新たに大連嘉和屋餐飲有限公司を立ち上げ、元の店舗スタッフで、『嘉和屋(カワヤ)』として今年2月8日に最後まで営業していた日系企業が多く入る森ビル近くの元店舗を嘉和屋 としてテストオープンし、3月にグランドオープン。大連市内の元王将二七広場店も今月、同2店目としてオープンさせたのだ。

 店内にあるパンフレットを見ると、「餃子の王将からアップグレードして味はさらに美味しく!」と王将の名称を前面に出しており、焼き餃子は健在だ。

 現時点では、メニューも王将時代とほぼ同じで、元王将ラーメン(日本の王将では関東・東北・北海道オリジナルラーメン)と思われる特製豚骨チャーシューラーメン25元(約485円)。焼き餃子は6個8元(約155円)、20個で26元(約500円)。天津飯22元(約425円)やカツ丼25元(約485円)とこれらも同価格だ。王将の名前を前面に出すことやメニューがほぼ同じなのは日本の本家王将は把握しているのだろうか??

 注目は、王将時代には最後までラインナップに加えられなかった水餃子が新たに登場した点だ。水餃子は4種類で、価格は16元~20元(約310円~約385円)となっている。定食もあり、定食価格は、600円くらいとなっている。

 店内に入ってみると王将時代のままの内装の壁にメニュー写真やポスターがかけられており、いわば居抜き状態で活用されている。伝票は王将時代のものを使っているようだ。

⇒【画像】はこちら http://hbol.jp/?attachment_id=34079

 話は昨年に戻るが、昨年12月中旬に日本の某キー局が大連で餃子の王将の追跡取材をしており、そのときに閉店後のドアの「改装中 緊急連絡先は……」と中国語で書かれた張り紙の連絡先へ電話をしたところ責任者を名乗る男性が応対し、近いうちに新会社を立ち上げてこの場所で新店舗として営業を再開すると聞き出していた(余談だが、その後、取材者は身分を尋ねられて日本のテレビ局だと答えると激怒して、一方的に電話を切ったそうだ)。そのため、ある程度、予想通りの店名変更での復活だった。

 さて、肝心要の味のほうはというと、現時点では、かつての王将時代と変わってない印象を受ける。水餃子以外は目新しい特徴も打ち出していないし、これで厳しい大連の飲食競争に勝てるのだろうかと心配になる。新たな看板キャラクターが日本を彷彿とさせる力士のように見えるので、「日式料理」だとアピールする狙いがあると推測される。

⇒【画像】はこちら http://hbol.jp/?attachment_id=34080

 さらに、大連の日本人たちの注目度であるが、ほとんど知られていない。近くに会社がある人は、新しい店ができたくらいは認識していたようだが、元王将のスタッフ、会社がそのまま経営しているまで知っている人は少ない。

 しかし、王将の看板が外れた今、期待値のハードルはグッと下がったので、むしろ、店としても気楽になったのかもしれない。王将だと、どうしても日本の王将と同水準を期待されるため、要求もまた厳しいものだったからだ。

 最初に復活した風光街店(森ビル裏)の王将時代と同じ店長へ話を聞くと、「今は王将時代とほぼ同じ内容で再開していますが、今後は、王将の技術とサービスを受け継ぎ嘉和屋としての独自性を出していく予定です」と意気込みを日本語で語ってくれた。

 今後の課題は、ターゲット客をしっかりと設定できるかやブランド化して、FC展開することができるかだと思われる。

 現時点では、もし、ラーメンが食べたければ、『博多ラーメン味の蔵』など先行するラーメンレストランへ行ってしまう味だ。新しい特徴を打ち出し、ターゲット客を明確に定め、価格を見直すなどが必要で、すわなち、王将ブランドを利用するようなPR方法や、逆にそのブランドゆえに100席以上の大型店舗に固執してしまったことで失敗に繋がったことなどを反省し、オリジナルな店として生まれ変われるかにかかっているのではないだろうか。 <取材・文・撮影/我妻伊都>

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2015年4月15日の経済記事

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