
秋田県湯沢市は14日、自生しているタケノコから食品基準値(100ベクレル/kg)の約1.8倍にあたる185ベクレル/kgの放射性セシウムが検出されたと発表した。湯沢市で放射性物質による食品汚染が発見されたのは初めて。
セシウムが検出されたのは「ネマガリダケ」というタケノコの一種で、地元では「ササダケ」と呼ばれ、味噌汁の具などとしてよく食べられている。
今回の放射性物質検査は、宮城県が仙台市の住民から、「今月9日に湯沢市内で採取したネマガリダケから130ベクレル/kgの放射性セシウムが検出された」との通報を受け、秋田県に連絡したことが発端で実施されたもの。
このネマガリダケが発見されたのは宮城県との県境付近の国有林内で、福島第一原発から約200キロも離れている。
また今回は2カ所でサンプル採取を行なっているが、もう1カ所では基準値以下だった。
ネマガリダケは日頃から一般の人が採取している食品のため、市では「採らない、食べない、人にあげない、販売しない」との対応を広く市民に呼びかけている。