セックス後にアミノ酸が欲しくなるフシギ 九州大がハエで実験

セックス後にアミノ酸が欲しくなるフシギ 九州大がハエで実験
ユニークな実験を行った九州大学大学院システム生命科学府4年生の内園駿さん(提供:九州大)

妊娠するとすっぱいものが食べたくなる」とは昔からよく聞くが、九州大学の研究チームは、ショウジョウバエのメスが交尾した後の夜にアミノ酸をたくさん摂取するようになる事実を実験で突き止めた。



 我々の身体のもととなるたんぱく質を構成するアミノ酸のうち、体内で合成できない必須アミノ酸は食事で摂取するほかない。九州大学大学院の谷村禎一教授と4年生の内園駿さんは、アミノ酸の摂取行動が「体内時計」とどのように関わっているのか調べるために、ショウジョウバエで実験を行った。



 体内時計とは、地球の自転による環境の変化に対応するために、生物に生まれつき備わっている1日のリズムを刻む時計遺伝子とも呼ばれるもので、このリズムが崩れて異常が起きると、生活習慣病や発がんを促すリスクが高まることが明らかにされている。



 そこで研究グループは、「オス」「交尾していないメス」「交尾したメス」の三種類のハエを対象に、昼間と夜間のアミノ酸の摂取量を比較。その結果、交尾したメスのハエでは、未交尾のメスに比べて、夜に摂取するアミノ酸の量が10倍以上に増加することが判明。



 しかし、アミノ酸摂取量の増加は、交尾後の産卵が原因ではなかったため、突然変異によって体内時計の遺伝子を持たないメスで試したところ、昼夜の別によるアミノ酸摂取量の変化は起きなかった。研究チームは、「交尾の経験が引き金となって、体内時計が生命活動に必要とされるアミノ酸を摂取するようハエの行動をコントロールしている」と結論付けて、そのメカニズムの解明を目指すとしている。


 


 なおこの研究成果は、米科学誌『PLOS ONE』電子版に27日付けで掲載された。

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