低い雲にも警戒を…積乱雲だけが強い雨を降らせるとは限らない

低い雲にも警戒を…積乱雲だけが強い雨を降らせるとは限らない
極端に強い雨は発達した「積乱雲」ではなく、低い雲が降らせることが東大大気海洋研究所の研究でわかった。図は雨が降る仕組み。上昇気流の弱い低い雲だと雨粒が育って大きくなる(提供:東大)

 昨夏、広島市で土砂災害を引き起こした豪は発達した積乱雲が原因だと考えられているが、東京大学大気海洋研究所のチームは4日までに、極端に強い雨は低い雲が降らせていると結論づける研究結果を明らかにした。



 これまで、積乱雲の高さは、雨の強さの目安になると考えられてきた。しかし、一方で激しい上昇気流や雷を伴わない雨雲から鉄砲水を引き起こした雨が降ったケースも多く、雨雲の高さと雨の強さの関係性について、統計的に解明されていなかった。



 東大大気海洋研究所の高藪縁教授らの研究チームは、「熱帯降雨観測計画衛星(TRMM)」が2012年までの11年間、北緯35度(東京を含む)から南緯35度にかけて観測したデータをもとに、短時間に極端に降る雨雲の構造を立体的に分析。


 


 その結果、雨粒が大きく強い雨の上位0.1%に入る「極端に強い雨」のうち、上空15キロ以上の高さまで発達した積乱雲から降っていたのは1割程度に過ぎなかったことがわかった。むしろ上昇気流の弱い7キロ程度までの低い雲のほうが「極端に強い雨」を降らせていることが多かった。



 研究チームでは「大気中の水蒸気は上昇気流で持ち上げられて氷の粒となるが、上昇気流が弱いと凍らずに雨粒が集まって大きくなる。さらに湿度が高いと落ちる際にも大きくなり、より強い雨をもたらすのではないか」と説明している。



 そのうえで「夏から秋にかけて日本に集中豪雨をもたらすメカニズムについて理解を深めることは、防災への備えになる」と話している。



 なおこの研究成果は英科学誌「Nature Communications」電子版に掲載された。

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