行楽地で手洗いができない場合は......屋外での食事で「食中毒」を予防する方法

行楽地で手洗いができない場合は......屋外での食事で「食中毒」を予防する方法
アウトドアでの食事に除菌シートをうまく活用するには?(depositphotos.com)

 東京は花見シーズンは過ぎたが、季節はまさに春爛漫。もうじきゴールデンウィークもやってくる。家族や気の合う仲間とドライブやハイキングに繰り出して、外でおいしいものを飲み食いする機会も増える。

 ところで、屋外で食事をする時、あなたは「きちんと手を洗う」派だろうか。行楽地は、不特定多数の人がベタベタ触る場所も多い。風で飛ばされてくる土埃にも晒されている。たぶん、食事前の手や指は雑菌だらけだろう。

屋外では「食べる前に手を拭くだけ」が約9割

 今年3月、無添加石けんを製造販売するシャボン玉石けん株式会社(福岡県北九州市)が、10代から70代の男女653名を対象に「花見やGWの行楽での手洗いに関する意識調査」を実施した。

 その結果、「屋外での飲食時、手指の雑菌や汚れが気になる」と答えた人は81%にのぼった。にもかかわらず、屋外での飲食前に石けんやハンドソープを使った手洗いを「まったくしていない」または「しない場合が多い」が、全体の6割を超えたという。

 では実際に、飲食前の手洗いはどうしているかと尋ねたところ、88%の人が「ウエットティッシュやおしぼりで手を拭く」ことで、簡易的に済ませていると回答。

 また、石けんやハンドソープを使った手洗いをしない理由については、「手洗い場が少ない」「面倒」「持ち運びが大変」といった回答があったという。

 これは屋外レジャーの衛生面を考えると、いささか不安だ。特に抵抗力の弱い子どもやお年寄りがいる場合は、食中毒のリスクも高い。できればもう少し気を使いたいところである。

 実際に「屋外でも石けんやハンドソープで手を洗いたい」「持ち運びに便利な商品があったら使ってみたい」と回答した人も約80%に達したという。

石けんに驚きの抗ウイルス効果

 ヒトにとって、細菌やウイルスの最大の「運び屋」は自分の手だ。従って「正しく手を洗う」ことが、最も身近で強力な感染症予防になることは、すでに証明されている。

 それもごく普通の石けんを使って時間と手順を守り、流水でしっかり洗い流すだけでいい。

 石けんを使った手洗いで期待できるのは、細菌やウイルスを「物理的に」洗い流す効果だけではない。シャボン玉石けんが独自に設立した感染症対策研究センターと、広島大学医歯学総合研究所との共同研究では、同社の無添加液体石けん「バブルガード」の優れた抗ウイルス効果が実証されている。

 それによると、新型インフルエンザウイルス(H1N1)やトリ型インフルエンザウイルスを約1000分の1以下に、さらにネコカリシウイルス(ノロウイルス代替)を100分の1以下に抑制。

 本来、石けんに病原菌微生物やウイルスの除菌作用があることは知られていたが、無添加石けんでもこれほどウイルスを不活性化する力があるのは予想外だったという。

 同社は今年(2018年)の春から、持ち運びに便利な「バブルガード」の携帯タイプを発売。外出先でも、肌に優しい無添加石けんで手を洗いたい人に向けて提案している。

野外では「除菌剤」が便利

 とはいえ、行楽地では水場が少ないこともあり、流水で十分に手が洗えるとは限らない。特に自然が近いフィールドでは、排水が直接環境中へ流れ出る場所もある。環境負荷が少ないといわれる石けんでも、使用しにくい場合があるかもしれない。

 その場合にはやはり、除菌シートや手指用ジェルなどの除菌剤が便利だ。除菌シートは同じブランドでも、ノンアルコールよりアルコールが添加してあるほうが除菌力は高いが、その半面、肌への刺激が強くなる。

 一方、市販されている手指用ジェルやスプレーの多くは、濃度が70~80%程度のエタノールを主成分としたものだ。エタノールは大腸菌などのあらゆる細菌やインフルエンザウイルスには除菌効果を発揮するが、ノロウイルスには効かない。

 そこで最近は、酸を添加してpHを弱酸性にすることで、ノロウイルスに対する効果を高めた手指用ジェルが出てきている。「幅広いウイルスに効く」と表示されているものは、そうしたタイプだと考えていい。

 除菌シートを使用する時は、おしぼりを使うように手のひらを拭くだけでは効果がない。数枚を使って指先や親指の付け根、手の甲もしっかり拭き取るようにしたい。

 手指用ジェルやスプレーも同様に、良く手をこすり合わせて指先まで行き渡らせることが大切。ケチって少量しか出さないと、十分に除菌しないうちにエタノールが蒸発してしまう。指定された分量を守ろう。

 ただし、シートやジェルは、あくまで間に合わせだ。皮脂やホコリなどの汚れは十分に落とせないので、流水による手洗いの代わりとまではいかない。

 「手洗いなし」の状態で手に付着していたウイルスは、流水で15秒洗っただけで約1%まで減らせるというデータもある。

 もし水が使える環境であれば、石けんがなくてもまず水でよく洗い、その上でシートやジェルで除菌をするのが賢いやり方だろう。便利グッズに頼りすぎず、衛生には十分気をつけてレジャーを楽しみたい。
(文=編集部)

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