
本公演は『逆転検事2』に収録予定だった幻のエピソードをベースに、舞台用脚本として完全リニューアルされたオリジナルストーリー。主演は舞台『逆転裁判』でおなじみの御剣怜侍役の和田琢磨氏、糸鋸圭介役の磯貝龍虎氏、矢張政志役の林明寛氏です。
◆アクション、演出で“魅せる”推理
本作はとある村が舞台。そこで発生した殺人事件の解決のため、御剣検事が出動します。
糸鋸圭介と大場カオル(久下恵美さん)と矢張政志によるギャグで観客を和ませつつ、映像演出を巧みに使った派手なアクションで会場を盛り上げます。場面転換ではキャストそれぞれがダンスを披露。推理ものの舞台だということを忘れるほど見応えのあるアクションが楽しめます。
やはり一番の見どころは御剣検事のクールな推理。出演者たちの証言からムジュンを見つけ出し指摘する姿はまさにゲームそのものです。
事件解決は一筋縄ではいきません。さまざまな立場の人物が複雑に絡み合い、御剣検事を悩ませます。
舞台初登場となる宝月茜が「カガク」の力で御剣検事をサポートします。映像演出は特にカガク捜査パートで映えました。
ネタバレになってしまうので多くは語れませんが、殺人事件に関わるキーマンたちの関係だけでなく、御剣検事や矢張政志といった主要キャラクターの心情も細やかに描かれており、原作ファンなら充分に楽しめる内容に仕上がっています。アクション、ギャグ、派手な演出、意表を突いた展開…その目で確かめてみてはいかがでしょうか。