最初期のゲームブームを巻き起こした立役者『スペースインベーダー』に始まり、『ゼビウス』に『グラディウス』など、往年のアーケード業界を大きく盛り上げたSTG。昨今ではFPSやTPSが目立つものの、STG自体の魅力は今もなお健在です。


近年のSTGはインディー方面での活躍が続いており、家庭用ゲーム機向けのパッケージソフトといった形でのリリースは珍しくなってきました。しかし本日12月19日に、『エスプレイドΨ』がニンテンドースイッチPS4向けに登場! 通常のパッケージ版とダウンロード版が用意されているほか、特典満載の限定版も発売されました。

この『エスプレイドΨ』は、1998年に稼働を開始したアーケード向けSTG『エスプレイド』をベースに、様々な新規要素を加えたいわゆるパワーアップ版。アーケード基板の完全移植となる「ARCADE」や、新たなプレイアブルキャラなどの要素を加えた「ARCADE PLUS」、部屋づくりとキャラクターのおしゃれが楽しめる「いろりの部屋」など、様々なモードが『エスプレイド』の面白さを引き出しています。

『エスプレイド』がアーケードに登場したのは1998年。当時のSTGは一般的に、自機が戦闘機である場合が多く、人間を自機に据えた作品は珍しい存在でした。
また、超能力を用いた攻撃や、過酷な世界観・設定なども関心を集め、完成度の高いゲーム部分の歯応えと共に、STGファンの心を大きく揺さぶります。

高い人気を博した一方で、これまで家庭用版が一切なかった『エスプレイド』。当時の人気STGはコンシューマに進出することも多かったので、本作の登場も期待されていましたが、ゲームハード機で『エスプレイド』を遊ぶ日は長く訪れることがありませんでした。

しかし、本日『エスプレイドΨ』が発売したことで、STGファンの夢がようやく叶う形に。価格面で言えば、一番お手軽なのはやはりDL版(4,500円 税別)ですが、現物派なら通常パッケージ版(6,800円 税別)も選択肢に入ります。そして、9,800円(税別)ながら、特典が満載の限定版が気になっている方も多いことでしょう。


そこで今回は、『エスプレイドΨ』限定版の開封レポートをお届け! どのバージョンを購入するか、判断する材料のひとつにしてみてください。また、品切れで購入できなかった人に向け、その魅力の一端なりをお伝えできればとも思います。なお、今回購入したのはPS4版です。

こちらが、『エスプレイドΨ』の限定版。『エスプレイド』がこうやってパッケージされ、しかも限定版もリリースされるとは・・・感慨深いばかりです。

この限定版、手に持つと結構ずっしり来る重みです。
一般的なカバンなら入るサイズなので、大事にしまって持ち帰るのが吉。

ちなみに、厚みも結構あります。カバンに空きが少ない方は要注意!

外箱の中には、様々な特典がぎゅっと詰め込まれています。

まずはパッケージから。こちらも、プレイアブルの3人が彩っています。奥には、ガラ婦人とアリスクローンの姿も。


パッケージの背面。「ARCADE PLUS」で操作できる新キャラ「小野亜莉水」も並んでおり、プレイ意欲がそそられます。

シンプルながら、操作方法が記載されたシートも封入。ちょっと嬉しいポイントです。

同梱のサウンドトラックCD。このジャケットのイラストは、井上淳哉氏による描き下ろし。
穏やかな表情に癒やされます。

サントラには、30トラックを収録。アーケード版の全BGMに加え、『エスプレイドΨ』で追加されたBGMやボイス、SEなども含まれています。

こちらは「復刻インストラクションカード」。アーケード版なので、移動は当然レバーです。

「ESP者ステッカー」も封入。
面白い使い方ができそうですが、使ってしまうのはもったいない気持ちも。

そして、こちらも見逃せない「エスプレイド公式設定資料集Ψ」。重みの正体は、主にこの資料集です。

見て頂ければ分かる通り、厚みがかなりあります。ほぼパッケージと同じくらい。ページ数は160を超えており、重さを量ったら630g以上ありました。ずっしりと来るわけです。

ちなみに、設定資料集はどちらも表。イラストなどのビジュアル面から始まるアートワークスサイドと、縦書きの対談から始まるインタビューサイドがあります。

井上淳哉氏と池田恒基氏による対談は、初っ端からトップギア。同期への最初の一言が「基板何持ってる?」は、かなりパンチが効いています。

このほかにも、開発中に一番衝突した話をはじめ、様々な開発秘話を展開。22ページに渡る、濃密な対談です。

アートワークスサイドは、プレイアブルキャラクターの3人や、近江覚、ガラ婦人などのキャラクター紹介からスタート。

「手はマントの下」「絶対出さない。何があっても」など、こだわりを感じるコメントも。

開発初期の資料もあり、かなり興味深い内容になっています。

『エスプレイド』だけでなく、『エスプレイドΨ』の資料も。「小野亜莉水」のイラストなどもしっかり掲載されているので、ご安心ください。

新要素「いろりの部屋」についてのページも。今日から、この部屋を豊かにする日々が始まります。

こちらは、特典冊子「ESP者への道」。限定版/通常パッケージ版の初回生産分に付属します。

各キャラの使い方や、序盤ステージなどを解説。ショットの使い分けや立ち回りで、クリアのしやすさやスコアに大きな差が出るので、この冊子で基本を押さえておきたいところ。

「近江覚」の攻略法も。ここでよくゲームオーバーになりました・・・。

21年の時を経て『エスプレイド』がいつでも遊べるだけでなく、新要素まで味わえる『エスプレイドΨ』。その世界を、イラストや設定資料、対談に音楽など、様々な方面から更に楽しませてくれる限定版となっています。興味を引かれた方は、購入を検討してみてはいかがですか。