気がつけばかなりの歴史を積み重ねている『ペーパーマリオ』シリーズ。最新作が発売される前に、改めてこのシリーズを振り返ってみましょう。
◆まずは源流『スーパーマリオRPG』
『ペーパーマリオ』シリーズはニンテンドウ64『マリオストーリー』から始まるのですが、その前にまずスーパーファミコン『スーパーマリオRPG』を忘れてはなりません。これはシリーズ作品にはあたらないものの、元祖といえるのです。
『スーパーマリオRPG』は1996年に発売されたRPGで、任天堂とスクウェア(現:スクウェア・エニックス)が共同開発したタイトル。マリオが主役のRPGはこれが初めてとなります。
その後、マリオのRPG第2弾として『マリオストーリー』が登場します。シリーズとしての繋がりこそありませんが、『スーパーマリオRPG』は『ペーパーマリオ』シリーズの源流といえるわけですね。また、後には『スーパーマリオRPG』の制作スタッフが『ペーパーマリオ』シリーズに参加しています。
◆『マリオストーリー』
シリーズ第1作となるのは、2000年にニンテンドウ64で発売された『マリオストーリー』です。なお、この作品から開発はインテリジェントシステムズが担当しています。
本作は、クッパに奪われたスターのつえを取り返すためにマリオが奮闘するRPG。『スーパーマリオRPG』にもあったバトル中にタイミングよくボタンを押すことで効果がアップする「アクションコマンド」はもちろん、さまざまな仲間の力を借りて冒険を進めていくシステムが特徴です。
シンプルでわかりやすいRPGながらも、やりこみ要素も豊富で仲間もたくさんいてにぎやかなゲームです。この作品に出てくる「レサレサ」は未だに人気が高い模様。なお、Wii Uのバーチャルコンソールで遊べます。
◆『ペーパーマリオRPG』
そして、2004年にはゲームキューブで続編の『ペーパーマリオRPG』が登場。こちらは内容がわかりやすいタイトルになっていますね。
本作でマリオは、7つのスターストーンを集めるために世界中を冒険します。さらにクッパ視点でもストーリーが描かれたり、バトルが劇場で行われる形式になっていたりと、いろいろな部分がパワーアップしているのです。
本作にもたくさんのキャラクターが登場しますが、セクシー(?)な舞台女優の「クラウダ」や、魔女っ娘のような「ビビアン」はかなりインパクトが大きいのではないでしょうか。
◆『スーパーペーパーマリオ』
続いては、2007年にWiiで『スーパーペーパーマリオ』が発売されます。これまで『ペーパーマリオ』シリーズはアクションRPGに該当するジャンルになっていましたが、本作はアクションアドベンチャーになったのです。
具体的には、『スーパーマリオブラザーズ』のように2Dアクションを楽しみつつ、世界を三次元に捉える「次元ワザ」を使って立ちはだかる障害を乗り越えていくというもの。だいぶアクション寄りになりましたが、HPやレベルなどRPGのような要素も残っていました。
ジャンルが変わって驚く人も多かったようですが、アンナをはじめとするたくさんの仲間キャラクター、そしてインパクトがありまくる敵キャラ「ザ・伯爵ズ」なども魅力的。こちらはWii UでDL版が販売されています。
◆『ペーパーマリオ スーパーシール』
続いては2012年にニンテンドー3DSで『ペーパーマリオ スーパーシール』が登場しました。これまでに比べると少し間が空いていますが、ディレクターなど開発スタッフが変わったこともあってか開発が難航したようです。
ジャンルはまたもや変わり、シールバトルアドベンチャーになりました。本作はRPGでもアクションでもなく、シールを使った謎解きアドベンチャーが主軸になったというわけですね。レベルなどの概念は消えましたが、シールを使って戦うバトルの要素は残っています。
また、この作品からオリジナルキャラクターが激減しました。
◆『ペーパーマリオ カラースプラッシュ』
2016年にはWii Uで『ペーパーマリオ カラースプラッシュ』が発売。今回はカラフルなインクが湧き出る泉のあるイロドリアイランドが舞台で、マリオがハンマーでいろいろなものを塗りながら冒険をしていきます。
基本的に前作を引き継いだ内容になっており、カードを使ったバトルやモノを使った謎解きなども健在。しかし据え置き機になったことで“紙表現”がさらに豊かになりました。また、本作はサウンドが特に素晴らしいですね。
モノを使った攻撃や、クッパ軍団の敵キャラが意外な苦労を語ったりと、演出面でもおもしろいところが多い作品です。
◆『ペーパーマリオ オリガミキング』
そして2020年に『ペーパーマリオ オリガミキング』が登場します。今度はオリガミ軍団とマリオが戦いを繰り広げるのですが、畳まれてしまったクッパやクッパ軍団も仲間になったり、ピーチ姫がオリガミになってホラーテイストになっていたりと、新鮮な要素が用意されているようです。
バトルシステムも一新され、パズル要素が強い「360°バトル」を体験できます。床にあるリングを回転させてザコ敵をひとまとめにして一気に叩いたり、ボスでは敵に攻撃するためのルートをうまく作る必要があるとのこと。
スタッフが変わってからの『ペーパーマリオ』シリーズとしては3作品目なので、ここで大きく変わるタイミングでしょう。新たな『ペーパーマリオ』はどんな冒険を見せてくれるのか、楽しみですね。