11月12日に発売となったPlayStation 5ですが、本機はPS5のタイトルだけではなくいままで発売されたPS4のほとんどがプレイできる互換機能が搭載されています。タイトルによってはロード時間の短縮やフレームレートの向上が見込めるものもあるとのことで、筆者が所持しているタイトルから特に気になっていたものを中心に試してきました。


【収録環境】
PS5内蔵SSDに対象のPS4タイトルをインストールし、本体設定解像度を2160pにしてプレイ。録画は基本PS5本体キャプチャ(解像度1920x1080、mp4形式での録画)で行いましたが、本体キャプチャ側あるいはタイトルによって録画フレームレートに制限がかかった場合、キャプチャーボード「AVerMedia: AVT-C878 PLUS」(解像度1920x1080 mp4形式での録画)を通して録画しています。
『キングダムハーツIII』

本作は画質を標準モード(フレームレート優先)か安定モード(解像度優先)に変更できるのですが、PS4の標準モードで遊んでいると広範囲に及ぶ魔法やフィニッシュ攻撃、アトラクションをモチーフにした攻撃などを使った際に所々でフレームレートが下がっていました。

しかしPS5でプレイするとそうしたこともなく、どの状況であってもつねになめらかなプレイを楽しむことができます。イベントシーンは30FPS固定、ゲームプレイ部分は60FPS安定という形式になっているようですね。

『龍が如く7 光と闇の行方』

海外では次世代機とPC向けに発売された本作ですが、日本では未だ続報はなくPS4で遊ぶほかありません。
今回、PS5の互換機能でプレイしてみましたが、随所でのロード時間は確実に早くなっているものの、次世代機版にあるようなフレームレートの向上は見込めませんでした。

また、スピンオフタイトル『ジャッジアイズ:死神の遺言』でも試しましたが、ロード時間の短縮と解像度のアップスケールのみにとどまっています。なめらかに動くところを見たかったのですが、すこし残念な気持ちに。

『仁王2』

本作には画質モードが「ステイブル(解像度:高 フレームレート:30)」「アクション(解像度:低 フレームレート:60)」「シネマティック(解像度:高 フレームレート 可変 30~60)」と3つ用意されており、アクションの精度を求める場合、PS4 Proでは「アクション」一択でした。

しかし、PS5では「シネマティック」でも安定して60FPSを維持できています。高画質かつなめらかな戦国ダークアクションを楽しめるようになっており、さらに死亡時のリトライロードも非常に早くなっているため、装備集め・魂代集めに熱中する人が増えるかもしれません。


『無双☆スターズ』

ジャンルを越えたキャラクターたちが大集合する無双アクション。本作はPS4 Proで遊ぶ際に若干のブーストはかかるものの、プレイ中はどうしてもカクついてしまう印象でした。

PS5で遊ぶとそのカクつきが格段に減りつつなめらかさも保っており、画面いっぱいに敵がたくさん出現する「無双フィーバー」中においてもフレームレートが極端に下がることはなくなっています。無双シリーズとPS5のブースト機能は相性がいいようですね。

『キルゾーン シャドウフォール』

PS4の発売と同時期に発売されていた長編シリーズのFPSタイトルになります。ロンチソフトを次世代機で動かすとどうなるのか…… という疑問から今回選びました。


結果、60FPSを安定して出せており戦闘もイベントシーンも楽しめます。本作はもともと30FPS固定のタイトルではないのですが、シーンによってフレームレートの増減が激しかったため、この変化はとてもうれしいです。

『真・三國無双7 Empires』

ここからは余談なのですが、筆者が所持しているタイトルの中でひとつ気になる表記を見つけたので、ピックアップ。

無双シリーズのなかでも軍略・戦略の面を重視している「Empires」シリーズ。本作はPS5でのプレイは可能ですが、開始時画面右上に「このPS4ゲームは、PS5でプレイすると予期しない動作をする可能性があります」と表記がでます。

いまのところプレイできた範囲ではとくに支障はなく、フレームレートのカクつきも少ないため快適でしたが、まだ筆者が確認できていない部分でそうした予期せぬ動作をするのかもしれません。
あくまでも互換のため、このような表示が出る・実際に予期せぬ動作や不具合が出るタイトルもあるということは覚えておいたほうがいいでしょう。

自分の好きなタイトルがどこまでブーストされるのか、気になっている方も多いと思います。筆者の所持タイトルでもいくつか試しましたが、ブーストの恩恵はタイトルごとで違っていました。

そのなかでも確実にいえることは、ロード時間はPS4で遊ぶときよりも格段に早くなっているという点です。ロード時間が長く、プレイするモチベーションをあまり保てなかったゲームであっても、互換機能を通じて再プレイしたいという気持ちが湧いてきます。

また、それぞれの動画でも確認できますが、PS5では×が決定ボタン、○がキャンセルボタンになっています、この記事でも触れたタイトルのなかではPS4のときとはボタン配置が変わっているものがありました。
(『龍が如く7 光と闇の行方』と『仁王2』)PS5でプレイし直す際は慣れるまですこし時間がかかるので、これからプレイする人はボタン配置の確認は怠らないようにしましょう。

今回触れたもの以外にも、フレームレートがもともと固定されていないタイトルだと、60FPSに届く可能性もありそうですし、DLCやアップデートなど継続的に開発が続けられているタイトルであれば、後日パッチがあたり互換機能に適応することもあるかもしれません。

PS5が手に入った暁には、次世代機タイトルはもちろん、互換機能についてもぜひチェックしてみてください。