ファイナルファンタジーXIV』「漆黒のヴィランズ」パッチ5.4「もうひとつの未来」が12月8日にリリースされて、およそ2週間が経過しました。光の戦士の皆様も新パッチを様々なかたちで楽しんでいらっしゃることでしょう。


筆者個人は、数ある新コンテンツのなかでも、とりわけ新たなレイドコンテンツ「希望の園エデン:再生編」に注目しています。パッチ5.2「追憶の凶星」で「希望の園エデン:共鳴編」が実装された今年2月以来、実に10ヶ月ぶりの新レイドになります。今回はその高難度版「希望の園エデン零式:再生編」(以下「再生編」と表記)のプレイレポをお送りします。

久しぶりの零式コンテンツを心待ちにしていたプレイヤーも少なくなかったでしょう。パッチ実装当日から配信サイトを通じて、各国のレイドチームがあれよあれよという間に攻略を進めていく様子は非常に刺激的でした。

そんな猛者たちのなかで、「再生編」の1層から4層までを最も早く踏破しワールドファーストに輝いたのは、「絶アレキサンダー討滅戦」でもワールドファーストを獲得したことで知られる海外レイドチーム「Thoughts per Second」。
実装から約38時間という早さでのクリアでした。

希望の園エデン零式:再生編4のコンプリート報告です。■ワールドファースト Thoughts per Second(12/10 8:53 JST)■ワールドセカンド Krile(12/10 14:27 JST)■ワールドサード Runs for Keane's Prog(12/10 15:16 JST)Thoughts per Secondの皆さん、おめでとうございます! #FF14— FINAL FANTASY XIV (@FF_XIV_JP) December 14, 2020
E12S down by team Thoughts Per Second of Radiance FC at 3:55pmPST pic.twitter.com/Qt5FflsNlp— Sindalf (@Sindalf) December 9, 2020
さて、そこで今回は、現在最も熱いコンテンツの一つである「再生編」の1層に実際に挑戦してみて、筆者が特に気になった(=何度も床を舐めさせられた)ギミックの紹介をふまえてお送りします。

なお、本記事ではコンテンツ内のギミックに関しての記述も含まれますが、攻略記事ではありませんのでご留意ください。

その前に、“零式”とは?
本題へと進む前に、零式コンテンツがどのようなものかあまりよくわからない、という方に向けて簡単なご説明を。

『FF14』には「高難度」と区分されるコンテンツがいくつかあり、そのなかでも難易度別に名称が異なっています。
個々のコンテンツにより多少の差はありますが、基本的には難しい方から順番に、「絶」、「零式」、「極」と段階付けられます。

今回ご紹介する「希望の園エデン零式:再生編」も「零式」の名に違わず、高い難易度設定がなされています。これらの高難度コンテンツは、腕に覚えのあるプレイヤーが最新の装備やアイテム等を揃えた上で何度も挑戦を重ねてようやくクリアできるというほどに難しいものです。

「再生編」1層のボス:「暗闇の雲」
「再生編」1層の先鋒を飾るボスエネミーは、『ファイナルファンタジーIII』で登場した「暗闇の雲」。今回は『DISSIDIA FINAL FANTASY』に登場する「暗闇の雲」のデザインを踏襲した妖艶な姿をしています。

実は『FF14』には、すでに「暗闇の雲」が登場しています。
パッチ2.x時にアライアンスレイドとして実装された「クロニクルクエスト:クリスタルタワー」シリーズの第3弾「闇の世界」のラスボスが「暗闇の雲」。こちらは『FF3』のデザインを踏襲していました。

パッチ5.3「クリスタルの残光」でメインストーリー進行のための前提クエストにも指定されていましたから、最近クリアしたばかりという方、あるいはストーリーのおさらいをした方も少なくないのではないでしょうか。今回の1層では、このクリスタルタワー版暗闇の雲のギミックと類似したものも登場します。

咄嗟の判断が生死を分ける脳トレ満載のギミック「闇の戦技」
高難度コンテンツには、毎回個性的なギミックが多数登場し、光の戦士を阿鼻叫喚へと陥れてくれますが、「再生編」零式は全体として左右や前後、散開や集合など、二通りのパターンから即座に次の行動を想定して処理するギミックが多い印象を受けます。1層からこの後の予行練習とばかりに、2パターンからの安置判別技が繰り出されます。


まずは小手調べの全体攻撃「放射式 波動砲」。軽減なしで受ければ瀕死になりかねないなかなかのダメージ量です。
その一例が「闇の戦技」。この技は基本的には各プレイヤー一人ずつへの単体ビーム攻撃か、2人で受けられる頭割り攻撃を行ってくるというもので、8方向散開か、2人ずつ4ペアで処理する、零式コンテンツとしては易しい部類のギミックです。序盤はそれだけですので、慣れてしまえば大きな問題にはなりません。

ボスのモーションを見て、散開か頭割りを判断します。
本体が光るこのパターンは8方向散開です。
左右でエネルギーを貯めているときは2人ずつでの頭割りです。
しかし、この「闇の戦技」ギミックは、中盤以降、「闇の戦技:二重」や「闇の戦技:三重」という複合ギミックへと変化。左右どちらかのフィールド全体を覆う範囲攻撃などと同時に放たれ、安置もぐっとせまくなり、難易度が一気に増してきます。

つまり、事前に共有しているマクロに従って散開するか、2人ずつでのペアを作るかの判断だけではなく、ボスが放ってくる左右どちらか全体を覆う巨大な範囲攻撃の方向も意識しながら、素早く所定の位置へと移動しなければならないという極めて難易度の高いギミックです。

落ち着いて対処すればそれほど難しくなさそうに見えるのですが、安置の予測・記憶と攻撃を絶やさないようスキル回しを並行して行うのは、いざやってみるとなかなか難しく、「あれ、どっちだったっけ?」と失念し、被弾してしまうこともしばしば…。
要求される行動自体はシンプルですが、咄嗟の記憶力や瞬発力を要するため、得手不得手が二極化しやすいギミックではないでしょうか。

筆者はどうかと言えば、長時間、繰り返しプレイするうちに、頭の中で左右の概念がゲシュタルト崩壊して「右が安置だから左に行こう」などというわけのわからない行動を取って被弾するときもありました。

空気の読み合いが大事な落下床ギミック「暗黒天空」
1層の見どころギミックといえば、「暗黒天空」でしょう。このギミックは筆者も含めて多数の光の戦士を阿鼻叫喚させているようです。巷ではパステルカラーのキャラクターを操作して競い合う某有名バトロワタイトルにちなんだネーミングで呼ばれているという噂も…。実装直後から筆者もSNS上でいくつものおもしろクリップを目にしました。このギミックは、ボスの詠唱でステージの構造が変化し、ボスを囲うように複数の正方形のマス目が配置されるというもの。

このギミックの特徴は主に二つあります。1つめは「各マス目に一定時間乗っていると床が抜けて落下する」、2つめは「一つのマスに二人以上が乗ると床が抜けて落下する」です。マスの数はボスに隣接した8マスと外側に4マスの合計12マス。これらを上記の二つのルールに従い、かつボスの攻撃を避けながらやりくりしていくというこれまで見たことのない新奇性の高いギミックで、非常におもしろいです。

レイドコンテンツは言うまでもなくボスを倒すPvEですが、このフェーズはともすれば、PvPなのではという錯覚に陥ってしまいそうなほど、他プレイヤーとの息を合わせた行動が必要です。しかも、間違った動きをすると、その当人が落下するのではなく近くにいる他のプレイヤーを巻き込む形で墜落させてしまうという点もあって、なかなかに笑えないギミックです。

とりわけ、まだ実装からまもないこともあいまってか、「暗黒天空」フェーズには「~式」という多様な処理法が発案されており、どの方式を採用するかによって、それぞれのロールの立ち位置や動きが異なる点でも零式らしい難易度の高さを感じます。とは言え、たいてい初期攻略の時期に様々な方式が林立するのは決して珍しくはありません。おそらく今後は少しずつ統一されていくのではないかと予想されます。

8人が息を合わせて行動しなければならず、難易度は高いですが、もし仮に落下してしまうプレイヤーがいたとしても、即座にワイプにつながるタイプのギミックではないように思われます。そのため、先のフェーズの練習もしやすく、そういう観点では、今回から初めて零式に挑戦するプレイヤーの方々にとっても、比較的とっつきやすいバトルデザインになっているのではないでしょうか。

最後にちょっとしたポイントですが、もし落下してしまっても、蘇生を受けた際には「生還」バフが付与されます。これは5秒間、移動以外のスキル使用等をしないかぎり、無敵でいられるというもので、この効果中は「暗黒天空」の「一つのマスに二人以上が乗ると床が抜けて落下する」という効果対象外になります。この間に落ち着いて自分の持ち場に戻りましょう。焦る気持ちはあるでしょうがスプリントを使うのも禁物ですよ!

また、このフェーズ中に四方から出現する「波動雲」は、ボスに到達するまでにHPを削りきらなければ、その後のボスの攻撃がパワーアップしてしまいます。この雲は放っておくとかなりの速度でボスへと吸い込まれてしまうのですが、「クリスタルタワー」の「暗闇の雲」戦と同様に、「プレイヤーが雲とボスのあいだに立つ」ことで雲に「ヘヴィ」を付与でき、攻撃の猶予を作れますので試してみてください。

総合的に見て、零式1層らしい絶妙な難易度だと筆者は感じます。零式コンテンツの1、2層は大抵の場合、極コンテンツと同程度、あるいは少し難しい程度を目指して設計されているようですが、今回の1層では、全体ワイプにつながるギミックは少なめながらも、個々のギミックは一定以上のやりごたえがあります。

その一方で、既存ギミックを応用したとっつきやすさによりハードルをあげすぎず、同時にこれまでになかった新奇性に富んだギミックも兼ね備えた秀逸なコンテンツでしょう。落下床ギミックは汎用性も高そうに思えますし、もしかすると今後のコンテンツでも様々なかたちで登場するのでは?という気もします。たとえば、ゴールドソーサーのG.A.T.E.としてミニゲーム実装してもらえたら楽しそうです。