コーエーテクモゲームスが2022年6月7日に発表した、スマートフォン向け『信長の野望』シリーズ最新作『信長の野望 覇道』。6月17日から23日にかけて開催されたクローズドベータテスト(以下、CBT)に参加する機会に恵まれましたので、そのプレイレポートをお届けします。


◆覇道その1:ナビキャラが絶世の美女だった
『三国志 覇道』に続く覇道シリーズ最新作となる本作は、乱世を平定せんと立ち上がったとある領主となって戦国の世を駆けるMMO戦略シミュレーションです。プレイを始めると、まずは士官する大名家の選択からスタート。CBTは選択肢として三好家、浅井家、織田家、武田家、上杉家、北条家が用意されており、今回は北条家を選択しました。それがし、戦乱の世を憂う院斎度(いんさいど)と申す。

大名の北条氏康はこちらがどれほどの才を持つか知りたいとのことで、里をひとつと、お目付け役、兼指南役として楠木いろはを付けてくれました。明るく物怖じしない姿勢に、あふれんばかりの才! これだけの女官を付けてくれるとは、氏康にかなり期待されているような気がしてきました。


本作は「シーズン」という限られた期間の中で、領土を制圧して拡大したり、城を攻め落として獲得したりして所属大名家の「威信」を高めるのが目的です。シーズン終了時に一番威信が高い勢力が天下統一となりますので、同じ勢力の仲間たち(他のプレイヤー)といかに共闘できるかが重要です。

本州を中心とした巨大な3Dマップで数多のプレイヤーがひしめきあうわけですが、自身の「領主レベル」が低いうちは「他のプレイヤーから絶対に攻められない(低レベルプレイヤーの里は攻撃先に指定できない)」ようになっているのでひと安心。まずは、いろはの助言に従ってじっくり流れを理解することにしました。

◆覇道その2:内政での地盤固めと武将の強化
里には屋敷、民家、水田、兵舎、市場などさまざまな施設があり、施設のレベルが上がるとさまざまな用途に用いる資源(木材/石材/鉄鋼など)の所持上限や時間あたりの増加量が上昇します。まずはこれらを発展させていきます。


施設はレベルが上がるほど強化完了までに時間がかかるようになるので、その間、同時進行で武将には戦いの経験を積ませます。里の近辺には賊や野党などのならず者がいますので、低いレベルの敵から倒して武将のレベルを上げていきましょう。

武将が率いる部隊の兵科には相性があり、足軽(槍)→騎馬→弓→足軽…という3すくみになっています。足軽は槍で騎馬を迎撃でき、騎馬は弓で射られる前に間合いを詰めやすく、弓は(騎馬より)機動力に劣る足軽に遠くから一方的に攻撃できる…と、理屈で理解できるので覚えやすくて助かりました。

配下となる武将は人材登用(ガチャ)で増やします。プレイ序盤、ストーリーの流れで前田利家が加入してくれたうえ、登用では直江兼続や滝川一益が加入してくれました。
『花の慶次』好きの筆者としては、慶次にゆかりのある武将が加入してくれてニコニコです。

また、登用では北条氏康の娘である早川殿も加入してくれました。目に入れても痛くない愛娘を任せてくれるとは…この院歳度、深く深く信頼されておりますな!? 義父上、必ずや早川殿と幸せになってみせますぞ!(※すべてガチャ運による偶然です)

◆覇道その3:自勢力の領地を拡大!
里と武将の強化が進んできたら、領地も広げていきます。全体マップで任意の領地を選んで「制圧」を命令して守備兵を倒し、5分間その状態を維持できれば自分が所属する勢力のものとなります。

領地が増えると、所属大名の威信が高まる、里を移転できる範囲が広がる(他勢力の領地には移転できません)、近くにある城を攻め落としやすくなるなどのメリットが発生します。

本作では、プレイヤーが施設レベルの上昇などの内政を行うのはゲーム序盤で受領できる自分の里のみです。
領地は「自分(大名個人)のために取るのではなく、自分が所属する大名や仲間たちのために取る」のだと言ってもいいかもしれません。

城の周辺では領土の所有権をめぐって他勢力とバチバチの野戦が発生することもめずらしくありませんので、そうした激戦地に踏み込むのは、ゲームに慣れてからがいいかもしれません。

◆覇道その4:「一門」に参加して攻城戦!
MMORPGやスマートフォンゲームでギルドやクランなどと呼ばれる、プレイヤー同士によるコミュニティを本作では「一門」と呼びます。プレイにちょっと慣れてきたころ、親切に声をかけてくれた人がいたので、その人の「一門」に加わることにしました。

「一門」に加わる最大の楽しみは、野戦とは異なる「攻城戦」に参加できることです。当主(≒ギルドリーダー)が「今夜■時から忍城(おしじょう)を攻めます!」とアナウンスしてくれたので、早速の攻城戦です!

攻城戦は、基本的には他の一門が所有する城を攻めるGvG(プレイヤーの集団同士の対戦)ですが、CBTの初期ではまだ誰にも落とされていない城も見られ、NPCの守護部隊がいる城への攻撃を体験できました。


城の周囲にある櫓を最低一つ陥落させた状態で、当主が宣戦を布告すると攻城戦がスタート。それに参加を表明すると、マップが切り替わって攻城戦パートに移行します。初の城攻めに参加したのは筆者を含め約10人。制限時間は15分で、時間内に陥落できなければ敗北です。

複数の城門や櫓、そして数えきれないほどの敵兵を蹴散らしながら、領主の指定するルートに沿って一眼となって本丸へ。残り時間も5分以上あり、これはいけるだろうとタカをくくっていたら、なんと本丸の耐久度が25万も! とても削り切れず、残念ながら敗北となりました。


本丸へ一直線に向かわず、途中の櫓や宝物庫を落とせば自軍の「士気」が上昇して攻城ダメージの倍率が上がるのですが、レベル10前後の部隊を引き連れた領主10人程度では、そこに時間を割く余裕がとてもありませんでした。自軍の強化、人数の確保、攻めるルートの選定、誰がどこを攻めて誰がどこを守るかなど、考えることが多くて遊びごたえがありそうです。

◆覇道その5:新シーズン開幕!しかし…!?
残念ながら忍城は落とせぬまま最初のシーズンが終了。CBTでは、新シーズン開始にあたって所属大名から選び直し、しかも今度は所属に関係なく里の初期配置が全国からランダムに決定されるとの告知がありました。新シーズンは心機一転して三好家を選択。

初期位置は三好家の本城である大阪・岸和田城から遠く離れ、小田原城と江戸城の間あたりに飛ばされてしまいました。周囲に同僚もいないしアウェイすぎる…と途方に暮れていたところ、岸和田城の少し東にある大和郡山城の周辺で勢力を広げる一門に声をかけてもらえました。ありがたやありがたや。すぐに里ごと引っ越しましょうとも!

しかし、このシーズンは周囲の味方や敵に歴戦の武将が多く、領土などの所有権をめぐって野戦がガンガン発生するわ、筆者がちょっとログインしていなかったときに一門の人たちが鮮やかに城を攻め落とすわ(力になれずすみません)、連携の取れた他勢力の大軍勢に攻められて里を陥落させられるわと、激動の日々でした。さすが戦国時代、一筋縄ではいかない!(壊滅した自分の里からモクモクと煙を上げながら)

◆覇道その6:深夜プレイを抑制する仕組みが嬉しい!
ここまでお伝えしてきたように、本作はリアルタイムで大勢のプレイヤーと覇を競うMMO戦略SLGです。始めるにあたって抱きやすい不安は「自分が夜寝ている間に、夜更かしプレイヤーたちによって里を攻め落とされたり、戦局を大きく動かされたりしてしまいそう」というものではないでしょうか?

本作は現実時間の毎日午前0時から午前7時59分までが「不戦推奨時間」となっており、他のプレイヤーの里や部隊への攻撃に大きな制限がかかります。CBTでは、消費する軍令書の増加、攻撃力の低下、移動速度の低下などが確認できました(軍令書は制圧、攻撃を命じるために必要な消費アイテムで、時間経過で量が回復します)。また、城攻めにいたっては、この時間帯はまったく行えません。

夜のうちに戦況が動いてしまう可能性はゼロにはなりませんが、「ゲームに張り付いた者勝ち」が起きにくい仕組みがあるのは好感触でした。

サービス中の『三国志 覇道』に続いてスマートフォン用MMO戦略SLGとなった『信長の野望 覇道』。サービス開始の暁には、ぜひ一介の戦国武将となって戦乱の世に覇を唱えてみましょう。

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※本稿で使用している画面写真はクローズドベータテスト時のものです。また、チャット欄やプレイヤー名は編集部による加工でモザイクをかけています。