舞台から人物まで全てが完全新作の『エンゲージ』ですが、過去作のキャラクターたちも登場。彼らは「紋章士」となり、指輪を通して本作のキャラたちに力を貸してくれます。
ですが、このシリーズに最近触れた方は、見覚えのない「紋章士」たちもいることでしょう。そこで、『エンゲージ』でのプレイをサポートするべく、それぞれの「紋章士」を取り上げてます。また、本作でどんな効果を発揮してくれるのか。その能力も合わせてお届け! 今回は、『ファイアーエムブレム 烈火の剣』(以下、烈火の剣)の「リン」に迫ります。
「マルス」「シグルド」はすでに記事にて紹介済。こちらも合わせてご覧ください。
■少女剣士は己の道を見つけ、仲間と共に歩み続けた──
2003年に発売された『烈火の剣』は、前年にリリースされた『ファイアーエムブレム 封印の剣』(以下、封印の剣)の続編として登場。ただし、作中の時間軸では『烈火の剣』の方が先で、いわゆる『封印の剣』の前日譚を描く物語になっています。
プレイヤーの分身的な役割を担う「軍師」が、遊牧民の「リン」と出会うことで、『烈火の剣』の物語が幕を開けました。とある事情から今はひとりで暮らしていたリンは、その身軽な立場も手伝って、軍師の旅に同行。
旅を続ける中でリンは、自分は領主の血筋に連なることを知り、この事実から大きな騒乱が彼女を取り巻いていきます。ですが、気丈で凛とした性格を持つリンは、過酷な戦いに背を向けることなく、祖父を助けるため自らその渦中へと踏み込みました。
リンはしなやかな逞しさと共に、他人を気遣う優しさも持ち合わせており、そんな彼女だからこそ共に戦う仲間が増えていきます。特に、リンと同様に本作の主人公格である「エリウッド」や「ヘクトル」とは深い絆を育み、それぞれが助け合って互いに成長を遂げました。
ちなみにプレイ次第では、エリウッドやヘクトルと、いわゆる「結婚エンド」を迎えることも可能。リンが誰と支援を高めるのか、その結末は実際に遊んだプレイヤーだけが決められます。
草原でひとり生きていた少女は、戦いを通して真実を知り、公女となってもなお戦いの場にその身を置きました。エリウッドやヘクトルをはじめとする仲間と共に駆け抜けた日々は、苦しく危険なものでしたが、支え合いながらあらゆる困難に打ち勝ち、世界を覆わんとする闇を見事に打ち払ったのです。
リンの旅立ちは、人生という名の冒険への挑戦でもありました。そのきっかけとなり、また全てを見続けた軍師(=プレイヤー)からすれば、『エンゲージ』での再会は感慨深さが極まることでしょう。
次ページ:本作でリンは遠近ともに優れた活躍
■「紋章士」リンの強みは、超々射程の弓技や怒涛の攻撃にあり
原作では、リンの主武器は剣でした(クラスチェンジ前)。
ですが、『エンゲージ』に登場する彼女は、その手に弓を握りしめています。原作でクラスチェンジすると、弓が装備できるようになるので、そちらの面が色濃く影響しているものと思われます。
そのためリンのエンゲージ武器も、弓系の「キラーボウ」です。必殺の一撃(クリティカル)が出やすいので、持ち主のステータス次第で強敵相手にも大ダメージが見込めるでしょう。
またエンゲージ技の「流星群」も弓の攻撃で、その射程は驚異の10。しかも「隠密」が使えば、その射程はさらに+10されます。超々射程の5連続攻撃は、ピンポイントで敵の要所を突き、戦局を変える一手になりそうです。
ですが、遠距離攻撃以外にも頼もしい効果を持っており、例えばシンクロスキルの「攻め立て」は、こちらの速さが大きく上回っている場合、敵が反撃する前に「追撃」を行います。つまり、条件を満たしていると「攻撃」→「追撃」の2連続攻撃が可能。
通常、攻撃した時に1撃で倒せないと、相手の反撃を食らいます。しかし「攻め立て」を活かし、2回の攻撃で敵を倒せば反撃を受けずに済むので、無傷で勝つハードルが大きく下がるのです。
また、エンゲージスキル「残像」を使うと、4体の残像を展開。この残像は敵の攻撃を引き付ける囮になるほか、チェインアタック要員(仲間同士による連携攻撃)にも使えます。
距離を置いてこちらのペースで攻撃を繰り出し、近寄られたら残像を盾にし、反撃を封じての攻撃やチェインアタックで撃破。遠近ともに優れた効果を、「紋章士」リンが与えてくれます。
『烈火の剣』は『FE』シリーズでは珍しく、国家間の戦争を舞台としていません。また、女性の主人公を抜擢したのは、シリーズ作中ではかなり珍しい部類です。
草原から旅立った一介の少女は、気が付けば公女として戦いの矢面に立ち、信頼できる仲間と共に全てを終わらせ、またひとりの少女に戻ったリン。波乱に満ちた人生を歩んだ彼女が、今度は「紋章士」としてどんな活躍を見せてくれるのか。その顛末を『エンゲージ』でご覧ください。
(C) Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS