本作は、女性向け恋愛アドベンチャーゲーム「ネオロマンスシリーズ」の『遙かなる時空の中で』シリーズ最新作。本作は大正時代によく似た帝都・東京へ、主人公・高塚梓ちゃんが帝都の守り神である「龍神」と意思を交わすことのできる「黒龍の神子」として召喚されたところから物語がスタートします。
梓ちゃんは、現代を生きる普通の女子高生。そんな彼女が突然、異世界に飛ばされてしまうわけですから、最初は非常に戸惑う様子を見せます。しかし体調の悪い祖母を思い、家に帰るためと帝都にはびこる怨霊退治に挑む梓ちゃん。健気に頑張る姿には胸を打たれます。
そして帝都を守る帝国軍、不思議な力を使う「鬼」の一族、帝都に暮らす人々と、異なる立場や考え方に触れ、神子として自分が何をすべきなのかを見定めていきます。周囲の期待に応えるべく前向きに頑張る凛々しい姿はもちろん、料理を頑張ってみたり、甘いものに癒されたりと、年相応の女の子っぽい部分にもキュンとしてしまいました。髪飾りとか衣装とかも可愛いんですよね。
ゲーム画面やデザインも、大正時代ときいて思い浮かべるレトロとかモダンといった表現がぴったりのものに。音楽もしっとりしたものが多く、PVなどでよく耳にした「黒蝶」など、期待と不安が入り混じるような美しいBGMばかりでした。