皆さんこんにちは。それとも時間的にこんばんはでしょうか。
オンラインゲーム中心で夜型生活のせいか、挨拶は「こんばんは」の方がしっくり来るようになってしまいました。

さて、ゴールデンウィーク直前に掲載した「FFXIV」の記事“「蒼天のイシュガルド」実装までにやっておくこと”はご覧いただけましたでしょうか?私が担当した記事ではないのですが、それに触発されて、アチーブメント(PS4の実績みたいなものです)が5000を超えるぐらい「FFXIV」をやり込んでいる筆者も何か書けないかと思い、今回は「FFXIV」の世界を彩るNPCたちを紹介させていただくことになりました。

「FFXIV」はストーリーだったりコンテンツの豊富さだったり、語るべき要素がたくさんあるのですが、NPCのセリフひとつとっても非常にこだわって開発されています。ストーリーの進行状況に合わせてセリフが変わったりするのはもちろんですが、名前もない、セリフもないNPCでさえ、アップデートごとに配置が変わっていたり、新しい人が増えていたりと手が込んでいるのです。こうした細かいこだわりこそ、「FFXIV」の真の魅力と言えるかもしれません。

広大なエオルゼアにはたくさんの、そして個性的なNPCたちがいますので、ここでその一端に触れてみてほしいと思います。


なお、重要なネタバレについては避けていますが、ある程度ストーリーを進めたり、特定のジョブのレベルを上げていないと見られないシーンなども含まれています。未プレイであったり、まだストーリーの途中という方の中で、まっさらな気持ちでプレイしたい方はご注意ください。

●個性的なNPC20選

◆エオルゼア一の通話量「ミンフィリア」
ストーリー上でプレイヤーが大きく関わる組織「暁の血盟」の盟主。メインクエストを進める度に、拠点となる“砂の家”に呼び出されることになります。その呼び出し頻度の高さゆえに、「もしもし…聞こえる?ミンフィリアよ」というセリフがプレイヤーの間だけでなく、イベント名に使われるなど公式でもネタにされるほどです。

砂の家がまた微妙に遠いところにあるのも、ミンフィリア性ストレスを感じさせる原因なんですよね。
ただ、西ザナラーンに直接テレポするよりも、リムサ・ロミンサ→巴術士ギルド前→船でベスパーペイという順路で行ったほうが早い(気がする)ので、現代社会でストレスと戦う光の戦士たちに活用して欲しいです。

◆光の戦士たちの癒し「タタル」
「暁の血盟」で受付やら経理やら、事務作業を担っているキャラクター。愛らしい見た目に加え、独特の口調やオリジナルの歌を口ずさむ姿が特徴的で、ファンが多いNPCのひとりです。「新生エオルゼア」最後のメインクエストの一部では、本気を見せたタタルさんの姿も見られるのでっす!

最初はなんてあざといキャラなんだ……!と思ってタタルさんの人気の高さに納得がいかなかったのですが、ストーリーが進むにつれてシリアスな展開が増えてくると、純粋で健気な姿が癒しになっていたのだと気付きました。今ではチョコボの羽がついたこの帽子を見るだけで、精神的にぴょんぴょんしたくなるぐらいにはタタルさん中毒になりました。

◆素顔を隠した美女「ユウギリ」
東方の都市「ドマ」から逃げてきた難民たちの指導者。
エオルゼアでは見かけないアウラという種族のため、顔を含めて全身に衣服をまとい、普段はその姿を隠しています。ついにアウラの姿が公開され、メインクエストの終盤でもユウギリの姿を確認できましたが、それまでは「可愛いのか?」「獣人っぽいのか?」など、さまざまな予想でプレイヤーたちの期待を高めてくれていました。

個人的には声を聞くまで男性なのか女性なのかもいまいち確信を持てていなかったので、女性だったことにまず驚いたことを覚えています。しかしよく見れば、ほんのりお胸があるんですよね…なんで今まで気付かなかったのか…!

◆通りすがりのイケメン「サンクレッド」
「暁の血盟」に所属するメンバーのひとりです。ミンフィリアと同じくストーリー上の絡みが多く、重要なキャラクターでもあります。このサンクレッドの声は、声優の中村悠一さんが担当しているのですが、中村さん自身がかなりの「FFXIV」プレイヤー。
何度もイベントに出演し、プレイヤーに共感される意見を多く発言してきたこともあり、プレイヤーの間では中の人と共に親しまれています。

サンクレッドはストーリー上で活躍したりピンチになったりと忙しいキャラですが、「旧FFXIV」も「新生FFXIV」でもウルダハから始めたので、特に思い入れがあります。双剣士としての戦闘スタイルを見せてカッコいいところもありますし、そもそもイケメンですが、やっぱり軟派なところがサンクレッドらしいなと思います。女性とキャッキャウフフしている姿を見ると、なぜか安心できますね。

◆ラウバーンは乗り物「ナナモ・ウル・ナモ」
ララフェルの中では、タタルさんと同じくらい人気のあるナナモ様。様々な野望が渦巻くウルダハ王宮で第十七代国王を務めています。
国王という立場ながら、実際にはより強い権力を持ったものたちにあしざまに扱われる場面もありますが、それでも健気な姿を見せてくれるのが愛される要因でしょうか。親しまれるあまり、専用マウント……じゃなくて、ラウバーンの腕に乗りながら演説をしたシーンが話題になったこともありました。

国王なので実際に偉いのですが、ほかの権力者になめられないように無理矢理偉そうな口調で喋っているような感じが萌ポイントですよね。ウルダハの国政という意味では部外者に等しい冒険者に対しても、自分の情けないところを見せてくれたり、弱音を吐いたり。うーん、もしかしてナナモ様はツンデレっぽい何かの素質があるのかも!?

◆肉体を愛する頼もしき変態「オルシュファン」
フォルタン家という名門貴族に仕える頼もしき騎士です。ストーリー上で何度もお世話になりますし、パッと見イケメンなのですが……冒険者の鍛えられた肉体にいつも熱い視線を送ってくる変態です。
見た目がイケメンで、中身が変態で、でもやっぱり中身もイケメンな、抱かれたい男ランキング上位に食い込みそうなキャラクターです。

ストーリーは自分のキャラクターの性別によって彼と言われたり彼女と言われたり差異がありますが、肉体に向ける情熱も、相手が男性なのか女性なのかで意味合いが変わってきそうですよね。いや、オルシュファンにとっての意味は変わらないのでしょうが、妄想ネタとしてとでも言いますか……ね?

◆頼りになる歴代キャラクター「シド・ガーロンド」
「FFXIV」には、クリスタルタワーであったり、ゴールドソーサーであったりと、歴代FFシリーズにあった様々なものが登場します。シリーズファンが思わずニヤッとできる要素が多々あるのですが、「FFといえば」を代表するひとつがシドの存在といえるでしょう。

「FFXIV」内ではガーロンド・アイアンワークスという会社の代表まで務めており、パッチ2.5現在で最強装備のひとつに分類される詩学装備にも「ガーロンド」の名前がついています。ツインタニアさんとかネールさんを倒してきた身からすると、もっと早くこの装備を開発して欲しかったと言いたくなってしまいますね。覚えていますか、デスセンテスにストンスキン&ケアルラ差し込み&生命活性法の苦労を。

◆来るか主役!?「エスティニアン」
竜騎士のジョブクエストにまつわる重要人物のエスティニアン。「蒼天のイシュガルド」では竜騎士が主役と言えるぐらいにスポットが当てられていますので、イシュガルドに行く前に竜騎士のクエストを完遂しておくと、よりストーリーが楽しめそうです。すでにジョブクエストもメインクエストもクリアしている人は、大きな驚きがあったと思います。

今回の記事で使う画像撮影のため、ジョブクエストのムービーを見直していたのですが、こいつ、カッコイイんですよね。エンディングのシーンは覚えていたのですが、記憶があやふやだった途中のストーリーでも彼の生き様が描かれていて、「蒼天のイシュガルド」が来る前に見直す機会があって良かったな、何て思いました。単純に槍を構える姿と、それをカッコよく見せるカメラアングルもオススメですよ。

◆掟破りは許さない双剣士のオヤブン「ジャック」
「FFXIV」のサービスが始まってから、初めて追加された新クラス・双剣士のギルドマスターを務めるキャラクターです。鋭い眼光、双剣士の仕事に誇りを持つ漢らしい姿勢、それでいて柔らかい物腰というイケメンNPCのひとり。戦う姿も格好よいのですが、仲間のパンを勝手に食べてお仕置きされるといったお茶目な面もあります。

というか双剣士ならパンよりも、キャビアとは言わなくともせめてオムレツとか、リゾットとか、ステーキの類を食べてくださいよ!上位のパン系の料理はウォルナットブレッド使うから製作に手間がかかるんですよ!東ザナラーンのNPCがウォルナットブレッド売ってくれなくなったのは今でも覚えていますからね!!ジャックは関係ないけど。

◆強欲・極悪な奴隷製造機「ロウェナ」
アラガントームストーンという通貨を集めることで、強力な装備や貴重なアイテムと交換してくれる女性商人。交換できるアイテムがゲーム内で非常に重要であるため、プレイヤーはせっせと石を集めるのですが、気付けば彼女の記念会館が出来てしまうほどの商売上手です。その一方で、プレイヤーたちは一部のNPCから「石ばかり集めている」といわれるはめに……。絶対に許せないキャラクターのひとりでしょう。

ロウェナが成功したのはひとえに商才があったからこそ、でしょう。ただ、光の戦士以外にも、ロウェナに借金をして辛い目にあっている人がいるんですよね。そのせいか、ゾディアックウェポン関連のクエストでは、古文書を管理している人から黄道十二文書を譲ってもらおうとしてもびた一文値切りを許してくれなかったり、「パパナ借金道」なんてクエスト名で面倒な品を集めることになったり。……なんだか許せない度が上がった気がします。

◆世界をひそかに救う紳士「ヒルディブランド・マンダヴィル」
サブクエストの中でも特に大きな「謎の事件屋」という連続クエストの主役的なキャラクターです。どんな難事件も華麗に(?)解決してしまう紳士っぷりが見どころです。笑いなしでは語れない事件屋クエストは、「FFXIV」プレイヤーであれば最後までクリアしておきたいところです。

ヒルディブランドの良さは、単体での面白さよりも、ほかの人と関わることで笑いを生むところにある気がします。真面目そうなライバルのブリちゃんをネタキャラにしか思えなくさせたり、トンデモな事態を招いて周りの人に変顔させたり、彼の側にいて真面目ではいられないのかもしれません。

◆本業はあくまで彫金師「ゴッドベルト・マンダヴィル」
見た目からすると完全なネタキャラですが、ウルダハで非常に大きな力を持つ“砂蠍衆(さかつしゅう)”のひとりであり、エオルゼア最強の彫金師でもあるハイスペックな存在。事件屋クエストに登場したり、プレイヤーにオイルを塗らせたり、シーズナル(季節)イベントでもたまたま偶然超活躍をしたりと、とにかく目が離せないキャラクターです。

事件屋クエストでは、ギルガメッシュとヒルディブランドのやり取りに次いで、ゴッドベルトの存在が笑わせてくれました。何でもありな雰囲気の事件屋クエストの中でも、超スピードで駆け回ったり、キマイラにジャイアントスイングをかましたり、彫金用のハンマーで敵をなぎ倒したりと、ゴッドベルトからは何でもあり感がさらに強く漂ってくるんですよね。

◆心と体があれば天才美容師に「ジャンドゥレーヌ」
敏腕美容師である彼は、とあるクエストをクリアすることで、プレイヤーの髪型などを変えてくれるようになります。ハサミをシャキンシャキン鳴らしながら「キィィイイルゥゥゥ オア ダイッ!」と叫ぶ危険人物に見えますが……実はこれ、美容師とかけて「切る オア dye(染める)」を意味しているらしいです。筆者も人づてに聞いただけなのですが……スクエニさん、本当なんでしょうか?

ほかにも髪を切って新しく生まれ変わったから今日がお前の誕生日だと言ったり、セリフひとつひとつの表現に味があって良いですよね。散髪のために呼べば会うことも出来ますが、普段街中などで見かけることが出来ないのが残念なぐらいです。

◆今日もマンダヴィル・ゴールドソーサーをウロウロ「セニョール・サボテンダー」
ゴールドソーサーのあちこちを走り回っているサボテンダー。ゴールドソーサーが実装された当初は何か秘密が隠されているのでは……と考えた人がいるかもしれませんが、単に愛嬌のあるキャラクターなだけのようです。たぶん。

スクリーンショットを撮るために彼のお尻を追い掛け回していたら気付いたのですが、G.A.T.E.(ゴールドソーサーでの突発的なイベント)の開催情報を教えてくれるNPCに向かって立ち止まったりするんですよ。一見走り回っているだけのように思えますが、実はスタッフたちにも気遣いを忘れない心優しきサボテンダーなのかもしれません。たぶん。

◆困っちゃむ~ん!ウルダハのアイドル(?)「イエロー・ムーン」
愛しのイエロー・ムーンちゃんです。ウルダハのアイドルといえば彼女しかいない!?デート前にコーディネートに悩む姿は必見です。ウルダハでプレイを開始すればすぐに会えますよ。

まあ、彼女に会ってどんな衝撃を受けても責任は負いかねますが。衝撃と言えばシーズナルイベントの「ヴァレンティオンデー」に登場したことも驚きですが、そこで発覚したイエロー・ムーンちゃんの信奉者がたくさんいるという事実にも驚きました。自分ならウルダハの広場で踊ってるミコッテに貢ぐんだけどなあ……。

◆青燐水の取り扱いは任せろ「シントゴート」
序盤のクエストから登場する商人です。正直モブキャラレベルの存在感なのですが、重要じゃないキャラのようで重要なところで登場したり、むかつくようで憎めなかったり、妙に記憶に残るんですよね。

それもこれも、目当ての商品をすぐには譲ってくれないところにあるんでしょうね。商売人としての実力はある設定だと思うのですが、クエストで関わると頻繁にナメた真似をしてくれるせいで、何度彼を問い詰めたことか……。むしろパッチが進んでからも問い詰めることになったときは、ああ、開発の方も「シントゴート=問い詰める」の図式が好きなんだなあ、なんて思いましたね。

◆生首でも愛する狂気の女「エッダ」
一緒にパーティーを組んでおり、婚約者でもあったアヴィールをダンジョンで亡くし、彼の首をずっと持ち続けるヤンデレ気味のエッダちゃん。その驚きの設定からか、人気が高いキャラクターのひとりです。オンラインゲームというとストーリーやキャラクターのセリフ、説明文などを飛ばして読みがちですが、エッダちゃんにまつわる内容はしっかり目を通しておくと楽し……興味深いですよ。

タムタラの墓所のハードなんて、もはやエッダちゃんのために作られたダンジョンといっても過言ではないでしょう。ダンジョンに行くためのクエスト、ダンジョン道中の手記、待ち受けるボス、クリア時のムービー、クエストクリアの報告にいたるまで、エッダちゃんづくし!

◆帰って来た男「ステロペス」
どこからどう見ても立派なノンプレイヤー(敵)キャラクター。F.A.T.E.と呼ばれるフィールドイベントのボスなのですが、トゲの付いた凶悪な棍棒の一振りであまたの冒険者を葬るその強さは、エオルゼア全土に響き渡るほど(筆者所感)。

ステロペスのF.A.T.E.を最高評価でクリアするとミニオンがもらえるため、プレイを始めたばかりの頃は何度も殴り殺されつつ挑戦していた気がします。最近は見つけても放置プレイばっかりなのですが、フレンドがよく「ステロペスをクルザス中央高地(16,20)で発見しました」という通知マクロをチャットで流すので、話のネタとしては今も健在です。

◆蛮族たち
メインストーリーでは人と敵対する存在として扱われる蛮族たちですが、蛮族デイリークエストでは、彼らの視点に立った物語が展開していきます。デイリーとあるように日々こつこつと進めていくものなので、蛮族たちと気長に付き合い、少しずつ信頼を得ていきましょう。種族ごとに特徴が異なっていたり、全種族と仲良くなった後のクエストが結構熱いので密かなオススメです。

話の面白さでは、ものづくりの情熱を刺激されるイクサル族、一番早く人との和平を実現できそうな雰囲気のサハギン族が良い感じです。コミカルさではシルフ族とコボルド族に軍配が上がりますし、喋り方や一族名前の語呂の良さはアマルジャ族が一番印象深いです。四海同胞!蛮族友情、恒久不変!

◆名もなきNPCたち
エオルゼアの各地には、名前が表示されずとも生きているNPCたちがたくさんいます。近づくと一言だけセリフを喋るNPCもいて、そのセリフが結構凝っていることも。プレイヤーが真似できない専用のポーズだったり、モーションが用意されているキャラクターも多く、注目してみると意外な発見が多くあります。20選をオーバーしてしまうのですが、最後に、そんな名もなきNPCたちも少しだけ紹介しましょう。

今回紹介したのは有名どころのキャラクターばかりになってしまいましたが、「FFXIV」には本当にたくさんのNPCが登場します。試しに公式のデータベースでNPCの数を調べてみたのですが、イベントNPCだけで2406件ものデータが登録されていました。ストーリーの進行状況によってNPCがいる位置が変わり、同一のキャラクターが複数登録されているので、人数にすると実際はもっと少なくなるのですが……それでも膨大な数ということが分かってもらえると思います。「FFXIV」を未プレイで気になった方はぜひ、少しでもこの広大な世界に触れてみてはいかがでしょうか。