困っているお友達がいたら手を差し伸べて助ける、みんな仲良くして協力する。こういったことは心を育てる上でも社会生活をしていく上でもとても大切なことです。
でも、これが行き過ぎて悪しき平等主義に陥っていることもあります。
そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子がいくつかの例を挙げてお話ししたいと思います。
■「悪しき平等主義」の事例4つ
(1)運動会
子ども同士競争させて優劣を付けてはならないという考えで、運動会で徒競走を廃止したり、勝ち負けを決めないでみんなで一緒にゴールしたりする保育園や幼稚園があります。
また、優勝した子どもより一番ビリになって最後まで走り切った子どもの方が声援を浴びて褒められる光景もあります。
(2)成績表
成績表は学力がどれくらいついたか示すものです。けれども小学校の成績表は“よくできる”“できる”“がんばりましょう”の三段階で1年生では“がんばりましょう”を付けない学校もあります。
また、昔は5段階評価だったり、全体の中でどの位置にあるのかの“相対評価”だったのに対して、今はその子自身を評価をする“絶対評価”です。他の子と比較しない評価なのでよい面が多いのですが、全体でどの位置に我が子がいるのかがわかりにくい面もあります。個人面談などで先生に聞いてみるとよいですね。。
(3)食物アレルギー
ある食物アレルギーの子どもがいました。この子を預かっている施設は“一人だけ違うおやつを食べさせるのは可哀想だ”という配慮があり、その子だけ違うおやつを与えることはしてしませんでした。
ケーキもクッキーも乳製品と卵を使用していない菓子、金額は張るけれどもあまり美味しくないケーキを全員が食べている状態でした。
でも、アレルギー児の母親は自分の子どもために周りの子ども達に協力させていること自体がとても嫌でした。それに“皆が食べられるものが食べられない体質”なのですから、これをしっかり教えて行くのもアレルギー児に対しての教育として必要なのではないでしょうか。
(4)習い事
あるママが幼児教室に通わせていました。しばらくしてクラスに新しい生徒が入ってきました。
この状況にクレームを言った保護者は塾側から「世の中にはいろんなタイプの人がいることを知る経験になります。また、そういう子どもに手を差し伸べる思いやりの心も育ちます」と言われました。
幼稚園、保育園、学校であればそれも必要です、集団生活を通して社会性を学ばせる場でもあるからです。でも習い事はそこに通わせている保護者が“英語を習得させたい”“小学校受験のため勉強させたい”と明確な目的があって時間とお金を投資して週1回わが子を通わせています。
そこで他の生徒のため授業が妨害されるのを我慢しなくはならないのは少しおかしな話です。
いかがでしたか。
走るのが早い子、遅い子、身体が大きい子小さい子、貧しい家に生まれる人、経済的に豊かな家庭に生まれる人など人はみな生まれながらにして不平等です。 生まれた国も家柄も違います。学力の差もあります。
ですが、一旦社会に出れば競争社会です。
他者との違いがはっきりしても“あなたはあなたのままでいい、他と違っていてもそれは価値のないことではない”と教えればよいことで、それが教育ではないでしょうか。
【画像】
※ Kzenon / Shutterstock
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【参考】
※ 立石美津子(2014)『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』(日本実業出版社)
【著者略歴】
※ 立石美津子・・・専門家ライター。32歳で学習塾を起業。現在は保育園、幼稚園で指導しながら執筆・講演活動に奔走。自らは自閉症児の子育て中。