子どもが悪いことをしたときって「僕やってないもん!」とごまかしたりしませんか?
親からすると「なんでそんなすぐバレる嘘をつくの?」と思ってしまいますが、子どもにいくら言っても、なかなか非を認めようとしませんよね。
しかし、そんなときに無理やり子どもに圧力をかけて非を認めさせるのは、よくありません。
では、そんな子どもたちにどう対応すればよいのでしょうか?
筆者の経験もふまえて、子どもへの対応をご紹介します。
■人間関係に支障をきたすかも…?「嘘をつきやすい」時期と内容とは
子どもが嘘をつき始める時期ですが、2歳から少しずつ嘘をつくようになり、小学生に入るころには、かなり嘘をつくようになると言われています。
実際、実体験としてよく話を聞いていると、いたるところに嘘が混じっていると感じるのではないでしょうか。
この嘘にはいくつか種類があります。
(1)成長とともになくなっていく「空想に近い嘘」
例えば、子どもが「ヒーローになれるんだ」「お人形さんがおしゃべりするの」など、自分の空想の世界を本当の話としてとらえていることがあります。
この場合はかわいい話ですし、大きくなるにつれてなくなってきます。
(2)人間関係に支障をきたす?「友達の気をひくための嘘」
「俺、たくさんゲーム持ってるんだ」とか、「昨日、自転車に乗れたんだ」とか、自分ができないことをできているように言って、友達の気をひきたいがための嘘です。
子どものうちはかわいいですが、大きくなるにつれてこのような形で気をひくのは、人間関係に支障をきたすので、少し気を付けた方がいいですね。
(3)ママやパパにも原因あり?「親に怒られないためにつく嘘」
こちらは誰もが経験していることだとは思いますが、毎回このような嘘をつくようですと、ママ側にも原因があるのかもしれません。
例えば、普段から厳しく叱っているようですと、怒られたくないという気持ちが働き、ついつい嘘をついてごまかそうとしてしまいます。
■子どもが「非を認めない」理由
そんな嘘をついた子どもに対し、「なんで嘘をついたの?」というような話をしても「僕、嘘ついてないもん」とか、「私のせいじゃないよ」と、なかなか非を認めないことがありませんか?
これには2つの理由があります。
(1)親に叱られたくないから
マイナスな要素なので、毎回このような気持ちを子どもが持っているとすると問題です。
(2)ママやパパに「わかってほしい」という気持ち
子どもは、そもそも自分の言っていることを、嘘でもわかってほしいという気持ちが強いです。
話をしていると嘘ということも忘れ、「とにかくわかってほしい!」という気持ちでいっぱいになります。
■嘘をつくわが子、どう対処したらよい?
そんな非を認めない子どもに対して、2つの対処法をご紹介します。
(1)追及すると余計に嘘つく?子どもへ「厳しくしすぎない」こと
子どもへ厳しくしすぎていないか、自分の態度を見直してみましょう。
特に、失敗や何か悪いことをしたときに厳しく追及していると、子どもは嘘をつきやすくなります。
また、嘘をついたときに無理やり言わせようとすると、余計に嘘をつくようになるので、子どもは失敗する生き物と割り切って、少し多めに見てみるといいでしょう。
(2)子どもの逃げ場奪ってない?「子どもの気持ちを受け止めてあげる」こと
いったん言い分を認めた上で「これはよくない」と伝えること。
言い分をきいてあげると、子どもにも「わかってくれた」という安心感が生まれて、話を聞いてもらいやすくなります。
『心の声に耳を傾ける 親と子の心のパイプは、うまく流れていますか?』にも述べられていますが、追い詰めて無理やり子どもに非を認めさせるのは、よくありません。
「親が自分の言うことを全く聞いてくれない」と感じ、子どもの逃げ場がなくなってしまうからです。
いかがでしたか?
子どもは親の鏡といわれるように、親が嘘をついていると子どもも嘘をつくようになります。
子どもが見ているところでは、下手な嘘はつかないように気をつけたほうがよいですね。
【参考・画像】
※ 親と子の心のパイプは、うまく流れていますか? – 明橋大二
※ aza_za / Shutterstock
※ Choreograph / PIXTA
【著者略歴】
※ 三尾 幸司・・・1979年生まれ。3児のパパ。某IT企業で営業をしながら、ワークライフバランスを実現し、たまに組織改革やダイバーシティ、女性活用などの推進に取り組み。また、NPO法人コヂカラ・ニッポンのメンバーとして、コヂカラMBAプロジェクトを進めており、子ども向けのキャリア教育やビジネスワークショップを実施。大手企業の社員の子どもや沖縄の高校生など、幅広く講演やワークショップを実施。
プライベートでは小中一貫校のPTA会長(4年目)として活動中。今までに1,000冊以上読んだ育児書やビジネス書のノウハウを元に、Blogや雑誌に子育てや教育に関する記事を寄稿し、子育てに関わる人の支援やアドバイス、将来の日本を支える子どもの教育や育成に力を入れている。AERA、Bonjureaha、サカイクなど寄稿多数。3人の子育てに毎日楽しくバタバタしてます。