「マインドマップ」という言葉を聞いたことがありますか?
昨今、日本でも話題になりつつあるマインドマップとは、“創造力”や“記憶力”を活性化するとされる「情報整理の方法」です。
世界各地の教育現場で用いられ、その効果が認められています。
現代は、手のひらのスマートフォンから世界中の情報がなだれ込む時代。
押し寄せる情報をより上手に活用するためにも、情報を整理する様々な術を親子で身につけていきたいですね。
この記事では、人類学を学び18年間様々な立場から子育てに携わる筆者が、今すぐ子どもと楽しめる簡単な“マインドマップの描き方”を紹介します!
マインドマップとは、1960年代にイギリスの教育コンサルタントで著述家のトニー・ブザン氏によって開発され、今日では世界中の教育界からビジネス界まで広い分野で活用されています。
開発者ブザン氏らがまとめた研究によると(※1)、マインドマップを用いることで、想像力や記憶力の他にも、問題解決力や作文力がアップするといった学習効果が認められ、またプレゼンテーション力や他者とのコラボレーション力も向上すると報告されています。
筆者が暮らす北米の公立小学校でも、授業で学んだことを整理するためにマインドマップのように、図や絵を用いた“より視覚的な方法”が用いられることがあります。
ノートの線に沿い、ただ順番に文字を連ねるといった“伝統的な方法”とは全く違いますから、新鮮かつ楽しく、子どもたちなりにその効果を実感しているようです。
では早速、世界中で注目を集めるマインドマップを描いてみましょう!
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▼マインドマップの基本的な描き方用意するのは「カラフルなマーカー」と「横長の紙」のみです。
ステップ1:中心にテーマを描きます。
ステップ2:中心から太めの曲がった枝を伸ばし、一つ一つの枝に、キーワードや絵を描きます。
ステップ3:太い枝から、より細く曲がった枝を伸ばし、太い枝のキーワードから浮かぶ言葉や絵を描きます。
こうしてカラフルに視覚的に示す方が、黒い文字での箇条書きなどよりも、確かに「私」についてぱっと把握しやすく、記憶にも残りやすいと感じる方も多いのではないでしょうか。
ブザン氏によると、脳は情報を一直線上に並べて蓄積するのではなく、マインドマップのようにアイデアやコンセプトを関連付けながら中心から放射するように構造化していくのだそうです。
マインドマップはこうして脳の機能によりかなっているため、様々な能力が活性化され、存分に発揮されやすいというのですね。(※1)
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▼親子で一緒に!楽しむ「マインドマップ」
まずは、子どもが興味を持っていることを「中心のテーマ」にしてみましょう。
例えば、動物園などのお出かけで大興奮した翌日に、マインドアップを描いてみるのも方法です。中心の「動物園」というテーマから思い浮かぶことを描いてみます。
「きりん」から「長い首」を浮かべ、「長い首」から「高い木の葉っぱも食べられる」と想像が膨らむかもしれません。
こうしてマインドマップを描くことで、想像力や創造力を駆使しながら記憶を整理し、自らの興味をより深めることができます。
また小さなお子さんには、お絵描き感覚で楽しみながら文字や単語を身に着ける機会にもなるのではないではないでしょうか?
最後に覚えておきたいのは、マインドマップに「正解」はなく、個々のオリジナルなマップがあるのみということ。
オリジナルなマインドマップを描くことを楽しみながら、親子で情報を活用する力を育んでいきたいですね!
【参考・画像】
※1 ’Mind Mapping: Scientific research and studies’ by ThinkBuzan Ltd
※2 ”Tony Buzan inventor of mind mapping”
※ GUNDAM_Ai / Shutterstock
※ 著者提供