
そんな中、投資ファンドのミダスキャピタル(東京都千代田区)が、17年の創業以来初となる新卒採用を始めた。「他社が採用を躊躇(ちゅうちょ)している今、なぜあえて?」と思えるが、ミダスキャピタルが新卒採用開始を決断した背景には、大きな理由があるように見える。それは、各社が断腸の思いで新卒採用を見送り、大手では数千人規模の人員削減が行われる今年度、優秀な人材が就職活動市場に豊富に存在する現状を逆手にとった、いわば“逆張りの人事戦略”を立てているのではないか。
事実、すでに外食チェーンの松屋フーズが2020年3月卒業予定の学生を対象とした追加募集を行ったり、地方自治体が、経営が苦しい大手航空会社の社員の出向受け入れを表明したりと、コロナのあおりを受けた学生・社員の獲得・受け入れも進んでいる。
ビジネスコンテストで、学生とのタッチポイントを創出
コロナ禍でミダスキャピタルが企画したのは、インターン・新卒採用と、会社の認知拡大を目的とした学生向けビジネスコンテスト「ミダスキャピタル キャリア プログラム」だ。