
本連載では、進化を続ける家電メーカーを取材し、ものづくりを続けながら進化を遂げる秘訣をメーカーの取材から紹介する。連載最初のメーカーは、2020年末に東証マザースに上場したばかりの「バルミューダ」。わずか数人で家電の設計・開発をしていた会社がいかにして上場を果たしたのか。バルミューダの魅力と上場後の未来について全2回でお送りする。
BALMUDA The Cleanerはビジネスを意識した初めての製品
バルミューダは20年12月16日に東証マザーズ市場に上場し、初値は上場価格の約1.62倍と市場の高い期待を見せつける形となった。上場の約1カ月前となる11月17日に、同社初となるコードレススティッククリーナー「BALMUDA The Cleaner」を発売した。このクリーナーは、これまでの製品とは違う視点で開発されているという。そこで今回は、この従来とは異なる開発フローについて寺尾玄社長にうかがいつつ、バルミューダの人気の秘密に迫る。
バルミューダといえば扇風機やトースターという印象があるが、なぜ今回は掃除機を開発したのか。その点について寺尾社長は「実はBALMUDA The Cleanerは、バルミューダとしては非常に特殊な製品」だと語った。