空気で動くロボットの手 「スーパーマリオブラザーズ」もプレイ可能 製作日数はわずか1日

 米メリーランド大学、米カリフォルニア大学バークレー校、米マサチューセッツ工科大学、米カーネギーメロン大学の研究チームが開発した「Fully 3D-printed soft robots with integrated fluidic circuitry」は、3Dプリンタで造形できる、流体(気体や液体)を動力源に動作するソフトロボットハンドだ。任天堂のゲームである「スーパーマリオブラザーズ」をプレイできるほどの制御力を兼ね備える。

 流体を使用したこれまでのソフトロボットハンドは、流体回路を構築し制作するまで数日から数週間かかり、高度な手作業と技術的なスキルを必要としていた。

 本研究はこの課題に挑戦するために、カラープリンタのように多素材のインクを何層にも重ねて印刷する「ポリジェット3Dプリント」を採用し、ワンステップかつ容易に制作できる手法を提案する。ソフトアクチュエーター、流体回路、ボディーの全てを含むソフトロボットハンドを1日で制作できるまでになった。

 制御面でも、これまでのソフトロボットハンドは、各指にそれぞれ制御ワイヤーなどを必要とし、複雑な作りと携帯性などに制限があったが、今回のソフトロボットハンドは1つの圧力入力で各指が動作するシンプルな仕様になっている。

 例えば、低い圧力をかけると1本目の指だけが曲がるように動き、中圧力で2本目の指、高圧力で3本目というように、オフと低圧、中圧、高圧を自律的に切り替えるプログラムにより3本の指をコントロールする。

 本提案のソフトロボットハンドの有効性を実証するため、スーパーマリオブラザーズの最初の面をリアルタイムにプレイする実験を行った。ソフトロボットハンドの指でコントローラーの十字キーやボタンを押し、前進やダッシュ、ジャンプを駆使してクリアを目指す。実験の結果、最適なタイミングと力加減による入力で見事クリアした。

※この記事は、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
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