
この10月期の連ドラを観ていて、気になったことがあります。それは、女性たちが主役のドラマが多いことです。その中で、群像劇とも言える作品に私は注目しています。
その1つが「七人の秘書」。10月22日からテレビ朝日で木曜午後9時に放送されている作品で、脚本は中園ミホです。政財界や病院、警察など様々な組織に属する6人の女性秘書と元秘書の元締めが、理不尽な目に遭っている弱者を救うために、見事な連携で非常な権力者を懲らしめ、この社会を陰で操りながら変えていく姿を描いています。
目立たぬことを信条とする秘書たちの決めゼリフが「名乗るほどのものではございません」と「懲らしめてやりましょう」。
木村文乃、広瀬アリス、菜々緒、大島優子、室井滋、シム・ウンギョンが活躍し、江口洋介が元締めとなっているという座組です。救いを求める弱者は「こんなことがあるのか」というほど理不尽な目に遭うのですが、それは"デフォルメ"でパワハラ・セクハラの本質を突いています。あらゆるネットワークを駆使して、問題を解決し権力者たちを一掃するところも「そこまでやるか」と、どこか漫画チックなのですが、観ている人たちも救われる痛快な仕上がりになっています。
3人の恋する母親、人に言えない悩みや心の傷をどう乗り越えるのか
もうひとつの群像劇は、TBSで10月23日の金曜日午後10時にスタートした「恋する母たち」です。原作・柴門ふみ、脚本・大石静の作品で、木村佳乃、吉田羊、仲里依紗の3人が共演しています。