総務省の許認可で事業を飛躍させてきた「東北新社」にとっては願ってもない人間だった。

こうした自分の立ち位置を理解しながらも、総理への階を駆け上っていく父親の邪魔をしないようにと考えるのが、普通の息子のはずだが、この子はそうは考えなかったようだ。

文春は、昨年10月から12月にかけて、菅正剛が総務省の幹部らを接待し、手土産とタクシーチケットを手渡している現場をカメラに捉えたのである。

10月7日、人形町の料亭で菅、社長の二宮清隆、子会社社長の三上義之らと懇談したのは、次期総務省事務次官の呼び声が高い谷脇康彦総務審議官。菅首相の携帯電話値下げの旗振り役といわれる。

12月8日に六本木の料理屋に現れたのは吉田眞人総務審議官。帰りに「乃が美」の高級食パンとタクシーチケットを渡す。吉田が乗ったタクシーの運転手が、「お客さんはタクシーチケットを利用した。金額は5400円」と答えている。

12月10日に同じ料理屋に来たのは衛星放送の許認可権を一手に握る情報流通行政局の秋本芳徳局長。カウンターに座って、菅が秋本に、「今度ササニシキを送ります」と話していたという。帰りに高級チョコ「レオニダス」とタクシーチケットを渡す。「東北新社」のメディアサービスの社長がゴールドカードで支払うところを確認。

12月14日に南麻布の鮨屋に呼んだのは、秋本の部下の湯本博信官房審議官。天現寺カフェで購入した手土産とタクシーチケットをもらうもこの人、電車を乗り継いで帰宅。