書物を愛し、街をさ迷い歩いた路上の賢者、坪内祐三さんの生涯

書物を愛し、街をさ迷い歩いた路上の賢者、坪内祐三さんの生涯

 評論家の坪内祐三さんが、2019年1月13日亡くなられた。コラム、書評、評論など旺盛な執筆活動で知られた坪内さん。『靖国』、『古くさいぞ私は』、『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲がり』、『新書百冊』、『人声天語』、『酒中日記』など四十数冊の単著があり、共著も多い。同世代の評者も愛読してきたが、訃報に接し本棚を眺めていると本書『ストリートワイズ』(晶文社)が目に飛び込んできた。1997年に刊行された坪内さん最初の本である。その後、講談社から文庫化された。

雑誌「東京人」の編集者やめて古書の世界に

 坪内さんの経歴を簡単におさらいしておこう。

 1958年東京都渋谷区生まれ。早稲田高校から早稲田大学第一文学部に進み、同大学院英文科の修士課程を修了。就職には苦労したようだ。自著で明かしているが、ダイヤモンド社役員だった父のコネで都市出版に入社、雑誌「東京人」の編集者となる。

 その後フリーの編集者、もの書きとして一本立ちする過程を、『ストリートワイズ』のあとがきにこう書いている。

 「今から七年前、1990年秋、私は別に将来のあてもないまま、雑誌『東京人』編集室をやめた。(中略)一年半ぐらいは何とか暮らして行けるだけの貯金はあった。もちろんそれ以上に、時間は、たっぷりとあった。ちょうどそれは文化人類学者の山口昌男さんがのちに『「敗者」の精神史』に結実する明治大正の面白本や雑誌を古書展で探しはじめたころである。(中略)山口さんに誘われて私は毎週末のように古書展に通いはじめた。そして私もまた明治大正の面白本や雑誌、人物にズブズブに引かれていった」

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