株式投資において、「信念が必要だ」といわれることがある。その一つが、自分が決めた「投資のルールを徹底する」ことだ。
しかし、相場ではこんなこともある。自分が「買いだ」と考えている株が、別の人が「天井が近いはずだから空売りしたよ」と言っている。ツイッターなどのSNSで、投資情報を収集している人は、自分と異なる意見を目にする機会がよくあるはず。そのとき、あなたはどう感じるだろう。不安になったりしないだろうか――。
世界同時株安で「日本株買い」、アナタはどう思う?去年の忘年会で、ある男性から聞いた話。世界的に相場が下落基調だった2018年10月下旬、米国の個別株を空売りしていた。売買ルールが「新規売り」を示したため、そうすることに決めたという。売買ルールにしたがって機械的に空売りをしたものの、心の中では迷いがあった。
投資家の友人の多くが、日本株を買っていたのである。その時は、世界的に株価が連動して動いていた。米ニューヨーク株式市場で株価が下がれば、翌朝の東京市場も大きく株価が下落することは目に見えていた、と語った。
知り合いの多くが、自分とは逆方向に相場を張っているのだ。男性は不安を感じていたこともあって、ツイッターに「ニューヨーク市場はとにかく下がってくれ」と記した。
すると、友人の一人が「仕方ないですね、全面戦争しましょう」と、返事したという。返事をくれた友人は軽い気持ちで言ったのだろうが、これにはとても軽く流せるような気分ではなかったという。