多くの若者が利用するSNS、「インスタグラム」。それは、いまや企業のマーケティング、集客にも欠かせないとされる。

調査によると、各企業のインスタ担当者の6割が、その成果を実感している一方で、会社のインスタグラムをめぐる理解について、8割が違和感を覚えると回答した。

インスタグラムのビジネス活用を支援するサービスなどを提供する、テテマーチ株式会社(東京都品川区)が、同社のインスタグラム分析ツールを導入している企業の担当者252人を対象に聞いた。2020年3月30日の発表。

予算も時間もないのに成果求められすぎ

調査では252人の担当者のうち、60%に当たる151人が「インスタグラムの活用で成果を実感したことがある」と回答した。

その151人の回答者に、主な成果(複数回答)を挙げてもらうと、「集客への貢献」(35人)、「売り上げへの貢献」(28人)、「フォロワー数の増加」(24人)がトップ3だった。

ただ、担当者が「成果」を実感している割合に比べて、会社内でのリソース配分は少ないもよう。

「インスタグラムにかけられる月次の予算」は、半数を超える139人(55.2%)が「1万円未満」と回答。次いで「1万円~5万円」が57人(22.6%)で、8割近くが「5万円未満」であることが示された。

また、「インスタグラム運用にかけている1週間あたりの時間」は、「30分~2時間」が90人(35.7%)で最多。次いで「2時間~4時間」が57人(22.6%)。「30分未満」が30人(11.9%)だった。

「インスタグラムのレポート作成にかけている毎月の時間」では、10分未満が47%(110人)と半数近かった。

こうした状況で、インスタグラムの活用を会社から求められたことに、8割に当たる202人が「違和感を覚えたことがある」と回答した。

202人の回答者に、違和感の内容を聞く(複数回答)と、「すぐに売り上げや集客への効果があると期待されすぎている」(125人)、「コストやリソースをかけずに大きな成果につながると思われすぎている」(118人)、「フォロワー数が増えたかどうかしかみてもらえない」(79人)がトップ3を占めた。

なお調査は、2020年3月3日~16日にインターネットで実施した。