
インターネットが普及、SNSが進化する一方で、近年とくに問題となっているのが、発信されたコメントなどに批判や誹謗中傷が殺到する「炎上」が頻発していることだ。
不謹慎狩り、自粛警察、悪質クレーマーなどといわれ、炎上や、時には人命も危険にさらすような行いしているのは、どういう人物なのか――。本書「正義を振りかざす『極端な人』の正体」は、炎上事例などをデータを使って分析し、炎上を引き起こす者たちの意外な正体や、隠された真実を明かした一冊。ネット社会の知られざる実態が報告されている。
「正義を振りかざす『極端な人』の正体」(山口真一著)光文社プロファイリングをしてみると......
著者の山口真一さんは、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授。ネットメディア論、ネットビジネス、プラットフォーム戦略などを主に研究している。「炎上とクチコミの経済学」(朝日新聞出版)、「ネット炎上の研究」(共著、勁草書房)などの著書があり、NHKの「あさイチ」「クローズアップ現代+」などメディア出演も数多い。
発信に対して、根拠のない批判や誹謗中傷を寄せ、炎上を引き起こしている人物について、本書は「極端な人」と呼ぶ。その極端な人たちについて、一般的なイメージというと、だいたいが年がら年中ネットをしているヒマな人たちといったところだろう。あるいは、「比較的時間があってネットに精通している学生」を考えている人も少なくないはずだ。