EUが見直し要求を求める酒税法のからくり

EU、EPAの締結交渉においてビール市場の改革を求める方針

EUが見直し要求を求める酒税法のからくり
平成18年5月1日から改正施行された酒税法においては、ビール、発泡酒、それ以外の発泡性酒類(ただし、ビールおよび発泡酒以外の品目の酒類のうち、アルコール分が10度未満で発泡性を有するもの)は、発泡性酒類に分類されています。

1キロリットルあたりの税率は、ビールと一部の発泡酒(1)(麦芽比率50パーセント以上又はアルコール分10度以上)については22万円、発泡酒(2)(麦芽比率25パーセント以上又はアルコール分10度未満)については17万8125円、発泡酒(3)(麦芽比率25パーセント未満又はアルコール分10度未満)については13万4250円、その他の発泡性酒類については8万円と定められています。

今般、EU(欧州連合)が、日本との経済連携協定(EPA)の締結交渉において、日本のビール市場の改革を求める方針との報道がなされました。

ヨーロッパのビールが、日本では発泡酒に

我が国の酒税法では、「麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの」又は「麦芽、ホップ、水及び麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの(その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の100分の50を超えないものに限る)」のうちアルコール分が20度未満のものをビールと定めています(同法3条12号)。

これに該当しないものが発泡酒として扱われることになるわけですが、ヨーロッパでビールと扱われているものの中には、日本ではビールに該当せず、発泡酒になってしまうものが多いようです。日本では、発泡酒よりもビールの方が高級なイメージがありますので、発泡酒をビールと表示することは景品表示法等に触れるおそれが出てきます。そうすると、ヨーロッパ産のビールのうち日本では発泡酒に該当してしまうものは、日本ではビールとして市場に出せないことになってしまいますから、これが非関税障壁(関税以外の手段で自由な貿易を妨げる障害)になるというわけです。


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