日本の若者の高い自殺率とその予防について

一方、若年層の自殺率で日本を上回る韓国は、高卒者の大学進学率が70%を超える学歴偏重社会による弊害が長年指摘されてきています。
韓国は2014年に世界30か国で実施された18歳以下の子供の幸福度調査で最下位となっており、近年では、高校生までの学生の自殺者が毎年100人を超えています。
また、韓国の若年層(15歳から29歳)の去年の失業率は9.8%と、同年代の失業率が5%台である日本を遥かに上回っています。

若年層の自殺率に影響を及ぼすと考えられる日本と韓国に共通する点

驚異的な経済成長を成し遂げたこのアジアの2国の共通点は、国民の文化的同一性と競争心が強いことです。
両国民とも国民全体の一体感や同調圧力が強く、厳しい受験に象徴される競争を重視しています。
受験や就職における激しい競争とそれに伴う心理的な負担が両国の若年層の高い自殺率に影響している可能性があるでしょう。

若年層の心性の特徴として、刺激に過敏で、主観的、感情的、不安になりやすい傾向にあり、冷静かつ客観的な考えを持つことが難しいものです。
精神的プレッシャーに伴う強い不安から悲観的になり、自殺企図のような衝動行為に至るということも稀ではありません。
そのため、若年層の人たちにとっては、時に理解ある人に自分の話を十分に聞いてもらい、精神的重圧を和らげ、自分の考えを整理する機会が必要なのです。

生きていること自体に価値がある

私が診療の中で感じることですが、就職や受験に失敗したり、社会的引きこもりであったり、あるいはうつ病の若年層の方を追いつめるのは、「自分は社会から必要とされていない」という考え方です。
そのような若年層の方たちは、自分の状態を恥とし、自分を責め、自殺まで考えることがあります。
誰かが亡くなったことを思い出してみればわかることですが、どのような状態にあろうと、誰であろうと、死を選ぶより、生きていること自体に価値があると考えてもらいたいものです。
周囲は本人の苦痛やそのあり方を否定せず、本人が何でも話せる関係を出来る限り維持することが重要です。


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2017年2月21日の経済記事

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