インドア趣味をもっておきたい理由

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部屋で、独りでできる趣味はあるでしょうか。
これから先、退職したあとに自宅にいると、「配偶者から煙たがられるから、なるべく外で何かを行いたい」、そう思っている人がいるかもしれません。

しかし、部屋でできる趣味を何かしら持っておくと、これから先、役に立つこともあるのです。
例えば、病気やけがで自宅療養しなければならないときや、病院や施設に入院等しているときなど、テレビやラジオなどを見聞きしたり、本を読んで過ごしたりしていても、ずっとそれが続くと飽きてしまうものです。
しかも、自由に動けない場合にはなおさらです。
もともとそれらが好きなら別ですが、長い期間その状態になると仮定した場合はどうでしょう。

かくいう筆者も、交通事故に遇ってヒザを骨折したとき、入院・その後の自宅療養などで、6ヶ月近く不便な毎日を過ごしました。
もともと出不精のうえ自宅でできる趣味がなかったため、最初はテレビを見たりパソコン作業や本を読んだりなど、外に出なくてよいのがうれしくさえ思っていましたが、次第に飽きてくるのです。


こうなると、なんだかつまらない毎日になり楽しくありません。
そのときに感じたのが、インドア趣味があったほうが楽しい時間を過ごすことができるのだろうなということです。

趣味を持っていないことを後悔する人

余命宣告を受け、終末医療の施設に入所している人の中には、趣味を持たなかったことについて後悔する人が多いとのこと。
もともと趣味のある人は、療養中でも趣味を続行したり見つけたりるなどして、その時間を有意義に過ごすことができますが、何の趣味も持たずに過ごしてきた人にとっては、何をしてよいのかわからない時間になり、あれこれマイナスのことを考えたり、気力を無くしたりしてしまいがちです。
そもそも、限られた時間を区切られているため、今から何か趣味を見つけようと思っても、それが思いつかなかったり見つからなかったりして、なぜ趣味を持っておかなかったかと悔やんでしまうのでしょう。

インドア・アウトドアどちらにしても、“趣味”を持っている人は、自分なりの時間を使うのが上手です。


よく、仕事人間で「仕事が生きがい」だった人ほど、退職後に何をしていいのかわからず、「生きがい」を失ってしまうと言われますが、そうならないよう、退職後のライフスタイルも考えておきたいものです。

趣味にかけるお金、作品の行方

コレクション的な趣味は、それを集めるためにお金がかかります。
まして集め始めると、あれもこれもと欲しくなり、それなりの支出を伴うものです。
しかし、その集めたコレクションは、自分にとっては宝物であっても、他人から見たらガラクタでしかない場合もあります。
現実的には、これらのモノは本人が死亡したときに、最終的にどのように処分してよいのか悩むケースが多いのです。
また、お金をかけない趣味でも、「作品」を作る場合には、その作品をどうするのかまで併せて決めておくと家族は助かります。

退職後に使う時間は、仕事をしていた時間相当分をどのように使うのかということでもあります。
「自分の人生」という“時間”を有意義なものにするために、何かしらの趣味を持っておきたいものです。
その中に、お金をかけず、部屋で、独りでできる趣味も1つは持っていると、いざというときにも役立ちます。

(明石 久美/ファイナンシャルプランナー)