学校内での生徒から教師への暴力には、悪質性や被害を考慮した対応を

学校内での生徒から教師への暴力には、悪質性や被害を考慮した対応を

生徒から教師に対する暴力への対応に悩む学校

昨今、生徒の教師に対する暴力事案にいかに対応すべきかが議論されています。学校での生徒による暴力事案では、仮に教師に被害が生じても警察に被害を届けず学内で処理されることも多く、被害実態の全容把握が難しいという性質もあります。

法律の適用や警察が介入できない理由はない

当然ですが、学校内での生徒の教師に対する暴力事件が、学校外の事件の場合とは異なった法律で処理されるということはありません。一般の事件と全く同じように、刑法その他の法令によって処理されることになります。そのため、怪我をさせれば傷害罪、殺意を持って教師を殺害すれば殺人罪などが当然に適用されますし、警察が学校内に介入できなくなる法理もありません。

小学校から高校までの事件では少年法の適用や刑事責任能力が問題となる

もちろん小学校から高校までの事件では、多くの場合加害生徒は未成年者であるため少年法の適用を受けます。また、刑法では、「14歳に満たない者の行為は、罰しない」と定めていますので、14歳未満の生徒の犯罪行為は刑事責任能力がないとして刑罰を課されることはありません。もっとも、その場合でも家庭裁判所の審判を受け、場合によっては少年院送致を含めた各種保護処分がなされます。これに対して、少年院に送致できる年齢は「概ね12歳以上」とされていますので、少なくとも10歳以下の生徒の暴力事案で少年院に送致されることは通常ありません。

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